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英作文入門

 

英作文の練習をしたいが、この添削講座の練習問題は難しくて投稿できない、という人のために英作文の方法を一歩一歩順を追って説明してみました。この説明を勉強してから投稿にチャレンジしてみてください。添削例をご覧になり、ずいぶん細かなことまで添削している、と思われるかもしれません。原則として、プレイン・イングリッシュを規範にして、英語圏の読者にわかりやすい英文になるように添削しています。

 

英語の習得には近道は無い(日本語の習得にどれだけの時間がかかったか、考えてみてください)、反復して勉強するより他に手はない、というのが私の経験からの厳しい結論です。もう一つの私の経験は、自分の書いたものを添削されるのはいやなものだ、ということです。私はカナダの政府で長い間働いていました。政府のメモ、報告書などは二重、三重、四重の校正があり、私の書いた報告書もこの行程で何度も何度も校正されました。文法の誤りや、内容の間違いの校正なら納得しますが、それ以外にも文章のスタイル、パンクチュエーションなどなど、細かな所まで何度も校正されます。「文は人なり」といった気持ちがあるのでしょうか、何度も校正されると、「なんだ、私の元の文章の方がわかりやすかったのに校正で悪くなった。」と思ったこともしばしばです。

 

そのうち、私も他人の書いた報告書を校正するようになり、細かなところまで校正するようになりました。自分ではわからないところが他人には見えます。そしてだんだんと、他人に文章を直される事を嫌がる「文は人なり症候群」から抜け出すことができました。いまでは税金(カナダ人の)で貴重な英作文の勉強ができたとおもっています。

 

さて、こういうわけなので読者の皆様も「文は人なり症候群」から抜け出して、気楽に投稿することを願っています。初級練習問題 1から順々に投稿しようとすると、ずいぶんと先が長く見えてしまうので、練習問題の順番にこだわらず適当な練習問題をみつけて投稿してください。添削のコメントはなるべく読者の次の英作文に役立つようなものにしようと心がけています。

 

目次

 

1 日本語思考から英語思考へ移行する

2 基本文型を使って小文に分割する

3 英文の主語を決める

4 連体形修飾節を英文で表現する

5 因果関係を明確に表現する

6 比較級を正確に使う

7 時間の相互関係を表現する

8 冠詞を決める

9 文章を整理する

10 日本文の内容を補足説明する
11 口語体の日本文の内容を英文で表現する

 

1 日本語思考から英語思考へ移行する

 

最初に、どうして自分の考えたことや観察したことを英文で表現するのが難しいのか、その理由を考えてみましょう。

 

「考えたことを英文で表現する」時には、どのようなプロセスが頭の中で行われているのでしょうか。先ず考えることから始めますね。日本語で考えますか、それとも英語で考えますか?日本語を母語とする人の大部分は日本語で考えると、私は思います。ものを考えるには言葉を使います。「おなかがすいた」、「お早う」、「危ない」などは直感的に感じたり、口に出したりしますが、もう少し複雑なことを考えるには意識して言葉を使います。

 

「夕食のおかずは何にしようかな?スパゲッティをつくろうかな、それともハンバーグにしようかな?」という程度の複雑な問題を考えるときには、日本語を頭の中で話しています。それが証拠に、この決断を下すまでに時間がかかりますね。考えるときに使う日本語の要素は語彙と文法です。どちらも生まれてから長い時間をかけて、家庭、学校、社会で生活しながら身につけたものです。語彙のほうは、漢字の読み、書き取り、言葉の意味など、意識的に勉強することが多いですが、文法のほうは(古文の勉強などという特別な場合を除いて)意識的に勉強することは先ずないでしょう。ごく自然に無意識のうちに身につきますね。

 

例えば、「わたしは大木です」と「わたしが大木です」の「は」と「が」の持つ意味の違いは、この二つの文の使われた状況によりますが、日本語を母語にしている人ならわかります。しかしどうして違うのか文法的に説明できる人はごく限られているでしょう。

 

次に日本語を母語とする人が英語を勉強する時は、ほとんどの人にとって、英語の語彙も文法も意識的、理論的にします。幼児のときから家庭、学校、社会で日英二つの言葉を時間をかけて身につけるという人は例外でしょう。

 

英語を勉強する日本人(日本語を母語とする人の代表)は言語的に次の四つの要素を持っています。

 

·         意識的に学んだ日本語の語彙

·         無意識に学んだ日本語の文法

·         意識的に学んだ英語の語彙

·         意識的に学んだ英語の文法

 

日本人が自分で考えたことを英文で表現するときには、意識的に学んだ日本語の語彙と無意識に学んだ日本語の文法を駆使して日本文を書き(日本語思考)、次に意識的に学んだ英語の語彙と文法(英語思考)を使って英文で表現します。このときに、無意識に学んだ〈経験的に会得して身についている〉日本語の文法と意識的に学んだ(教科書で勉強したが身についていない)英語の文法を明示的に比較して、日本語思考から英語思考に移行するのが難しい、これが日本人が英文を書くときの最大の障壁だと私は思います。

 

では最初から英語思考をして英文を書けばよいではないか、という疑問が生まれます。しかし、多くの日本人にとってこの方法は難しい、と私は思います。複雑な内容の考えを文に書くときは、日本語思考のほうが英語思考に比べて各段に語彙も多く、また因果関係を表現する文法も熟知しているからです。最初からの英語思考で英文を書くと、語彙が少なく、簡単な因果関係の構文の英文になります。日本語思考で書いた日本文に比べて幼稚な英文になりがちです。日本人が英文を書くときは日本語思考でしっかりした日本文を書き、次にこの日本文の内容を英語思考で検証しながら英文で表現することが良いと思います。

 

日本語思考で書いた日本文を英語思考で英文に表現する、これが日本人の英作文の基本だと思います。そしてこのときに、無意識に学んだ日本語文法から意識的に学んだ英語文法への移行の障壁は次の方法でやさしくなります。

 

(1)日本文を小文に分割する。

(2)日本語の小文を英語の小文で表現する。

(3)英語の小文を結合する。

 

英語思考の基本は英語の基本文型です。日本語思考から英語思考に移行するとは、日本文の内容を英語の基本文型で表現することです。このように英語の基本文型は英語思考そのももですから、その特徴をよく把握する必要があります。基本文型の分類方法は幾つもありますが、一番の基本文型は「主語」+「動詞」+「目的語」です。日本文の内容を先ずはこの文型で表現できないか考えてみます。

 

この講座は読者が練習問題の内容を英文で表現したものを添削する、という形をとっていて、読者の自由作文の添削はしていません。練習問題は実務文(主に新聞、雑誌、報告書からの抜粋の要約)です。口語体の文章や小説などは練習問題にしていません。実務文は事実の記述、意見などで読者に情報を正確に伝えることを目的にしています。そのため、文章の論理性が高く、英文で表現するのが、他の文体の日本文(口語体の日常会話、小説など)に比べてやさしくなります。日常会話などの口語体の文章は、常套句の使用が多く、日本語の常套句を英語の常套句で表現するという難しさがあります。また、小説、エッセイなどの感情、情緒の効果的表現を目指した文体は、同様な効果を狙った英文の文体で表現するのがとても難しくなります。

 

英語の実務文の文体にはプレイン・イングリッシュを規範にします。プレイン・イングリッシュの特徴と日本人にとっての利点は拙書に詳述してあります。

 

ではこの講座に既出の練習問題を例にして、日本語思考から英語思考への移行を段階を追ってしらべましょう。最初の例題は初級練習問題 22です。

 

例題 1:初級練習問題 22

 

「大学入試センター試験の英語は読解力重視の傾向が今年も続いている。問題に難易のばらつきがみられるが、平均点は昨年より上がるだろう。」

 

日本文の内容を英文で表現する最初のステップは、当然ながら日本文の内容を理解することです。この日本文の意味はわかりますね。添削用の練習問題は新聞、雑誌、政府の報告書などからの記事を要約してあるので、大部分の日本文は読者にわかりやすく書かれています。数は少ないですが、英作文の練習のために意味のわかりにくい日本文も練習問題に選んであります。

 

上の文で一つだけ疑問のところは英語問題は既に公表されていて内容がわかっているのに、平均点はまだ発表されていないことですね。この記事の書かれた段階ではそうだったのでしょう。これは動詞の時制を選ぶときに注意が必要です。

 

先ずは日本文を小文に分割しましょう。

 

「大学入試センター試験の英語は読解力重視の傾向が今年も続いている。」

 

この文は短いのでこれ以上は小文に分割できないようですが、次のように分割することも出来ます。

 

「大学入試センターは(先日)英語の試験をした。」

「英語試験は今年も読解力に重点を置いた。」

 

小文分割の要点は「英語の基本文型で表現できる形に言い直す(書き直す)」ことです。英作文の方法として次の段階を追うことを言いました。

 

(1)日本文を小文に分割する。

(2)日本語の小文を英語の小文で表現する。

(3)英語の小文を結合する。

 

実は(2)をやさしくするために(1)は「(英語の基本文型を頭に置いて)日本文を小文に分割する。」と補足したほうが正確な表現です。ここが「日本語を使って思考をする日本人が、その思考の結果を英文で表現する」ための一番重要なことです。この添削講座の中で、何回もこのことを繰り返して述べていますが、強調しすぎることはありません。

 

さて、上の小文に戻りましょう。

 

「大学入試センターは(先日)英語の試験をした。」

 

「大学入試センター」(主語)、「英語の試験」(目的語)「〜する」(動詞)ですから、(主語+動詞+目的語)の基本文型になっていますね。「大学入試センター」を研究社和英中辞典で引くと、the National Centre for University Entrance Examination と載っています。 「〜をする」という動詞は非常に意味が広いので和英辞書で引いて見てもいろいろな動詞が載っています。「会議を開く、催し物を開催する」の用例が見つかるとhold a meeting, hold an eventholdという動詞が使ってあって、これが応用できるとわかります。「背試験をする」を「試験を施行する」、「試験を実行する」、「試験を開催する」などといいなおして、施行する、実行する、開催する、などの言葉を和英で引いて用例をしらべてください。小文を次のような英文で表現しましょう。

 

The National Center for University Entrance Examination held an English test.

 

「英語試験は今年も読解力に重点を置いた。」

 

「重点」を研究社和英中辞典で引くと、「〜に重点を置く」place emphasis on ~とぴったりの熟語が見つかりました。「読解力」はreading comprehensionと載っています。

 

The English test placed emphasis on reading comprehension this year again.

 

で小文の内容は表現できました。原文を見ると、「〜の傾向が今年も続いている。」と「(いままでの毎年そうであったが)〜の傾向が今年も続いている。」と継続していることを強調しています。うえの小文でthis year againという副詞句でこの意味も表現してありますが、もっと強調したいときには「〜することを継続する」を「継続」で辞書をひいてみましょう。continue to doとあります。「いままでから現在までずっと続いている。」という表現には現在完了形が使えます。

 

The English test has continued to place emphasis on reading comprehension this year.

 

こちらの表現のほうが日本文の内容により正確ですが、前に過去形を使った表現でも内容は読者に十分伝わります。まずは簡単な表現をしましょう。

 

「問題に難易のばらつきがみられるが、平均点は昨年より上がるだろう。」

 

「問題に難易のばらつきがみられる。」の「みられる」は日本文でよく使う言い方ですが、どういう意味なのでしょうか? 主語を補って「私は問題に難易度のばらつきを見つけた。」ということでしょうか。これほどに主語を強調したものではなく、「問題に難易度のばらつきがあった。」という意味でしょう。このような小文にするとThere be A.という文型が頭に浮かびます。しかし、Aにあたるところに「問題の間の難易度のばらつき」という名詞節を英語で表現しなければなりません。「ばらつき」は「均等でなかった」unevennessと出来るでしょう。There was unevenness in the degree of difficulty among the questions.と硬い、難しい表現になります。もっと簡単な表現を探しましょう。

 

「難易度は(問題から問題によって)変わった。」と言い換えて、「難易度」(主語)、変わる(動詞)の(主語+動詞)の基本文型を考えてみましょう。

 

難易度は和英辞書でthe degree of difficultyと見つかります。しかし、「変化」と引くと「変化する」でchange, vary, transformという単語がみつかります。transformは「転換する」、「変質する」という意味なのでまずここでは適切でないでしょう。しかし、changevaryのどちらのするか選ぶのが難しいですね。このようなときには用例を見るのが一番です。

 

ここでちょっと寄り道をして辞書の話をします。

 

私はコンピュータに次の辞書を入れて使っています。

 

Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners

Cambridge International Dictionary of English

英辞郎

研究社 新英和・和英中辞典

研究社 リーダーズプラス英和辞典

研究社 新編英和活用大辞典

日外アソシエーツ ビジネス・技術実用英語大辞典

新明解国語辞典

日外アソシエーツ New斉藤和英大辞典

 

現在では大容量のハードドライブが安く手に入るようになったので、コンピューターにたくさんの辞書を入れて置けるようになりました。コンサルタントの仕事で報告書を書くときは、私の専門分野の単語は大体知っているので、おもに用例の見るためにCollins COBUILD を使っています。しかし、この添削講座の添削では、いろいろな分野の話題があるのでたくさんの辞書を使います。わたしの辞書はたまたま私が集めたもので、他にも良い辞書がたくさんあるでしょう。

 

英文の用例にはCollins COBUILD Cambridgeを良く使います。どちらも用例を基礎にして出来ている辞書です。英辞郎は日本語の用例から逆引きして英単語を探すのに使っています。Cambridgeと英辞郎は無料のインターネット・オンラインの辞書があります。「2 基本文型を使って小文に分割する、例題 1」にホームページのアドレスが書いてあります。言語は用例の集積です。英作文には用例を見ることがとても大切です。ではchangevaryの用例をCollins COBUILD で見つけましょう。

 

When something changes, it becomes different.

In the union office, the mood gradually changed from resignation to rage.

 

If things vary, they are different from each other in size, amount, or degree.

As they are handmade, each one varies slightly.

 

うえの用例を見ると、「難易度は(問題から問題によって)変わった。」にはvary が適切ですね。vary を使って次のように表現できます。

 

The degree of difficulty varied from question to question.

 

この英文は簡潔ですが、この表現を可能にするには、「難易度は(問題から問題によって)変わった。」という小文を考え付くかどうかによります。この小文を思いつく前提にvaryという単語の使い方を知っている、ということがありますね。すると、varyを知らないときはどうしますか?なにか他に言い換える方法を見つけましょう。

 

「それぞれの問題は違った難易度を持っていた。」はどうでしょうか?すこし意味のニュアンスは違ってきますが、どう表現したらよいかわからないよりはましですね。

 

Each question had a different degree of difficulty.

 

では最後の小文に行きましょう。

 

平均点は昨年より上がるだろう。」

 

このままでも「平均点」を主語にして動詞は「上がる」で、(主語+動詞)の文型で表現できそうですね。試してみましょう。「点数は」和英辞書に「評価点」marksというのが見つかるでしょう。The average mark will increase.これは「(今年は)は昨年よりも」を付け加えます。The average mark this year will increase from (the average mark) last year.

 

これでもよいですが、increaseという動作のなにか原因があるが、そのことについては文章はなにも言っていない、という感じがします。点数は高い、低いというような客観的な表現法があるので、これを使ってみましょう。

 

「平均点は去年より今年は高いと期待されている。」

 

The average mark this year will be higher than (that) last year.

 

これはA is B.という文型ですね。この記事が書かれた時点でまだ平均点は発表されていないが、すでに去年より高い、という大学入試センターの予測があったのでしょ。will be ~は「〜となる」ことが確実なので、ここでは「〜と期待されている、〜と考えられている」という表現のbe expected to ~を使ってみましょう。

 

The average mark this year is expected to be higher than last year.

 

これだ小文は全部英文で表現しました。でもまだ終わりではないですよ。小文をならべて文章全体の構成を考えてみましょう。

 

The National Center for University Entrance Examination held an English test. The English test placed emphasis on reading comprehension this year again. Each question had a different degree of difficulty. The average mark this year is expected to be higher than last year.

 

文から文への内容のつながりは大体良いですね。最初の文の最後のthe other dayと入れると次の文とのつながりがよくなります。文3と文4のつながりに何かあるとよいですね。butを入れてみましょう。butで文をつなぐと前半は前半とは逆のことを意味します。難易度にばらつきあったが(中には難しい問題もあった)が平均点は去年より高いだろう、ですからbutでよいでしょう。スペルチェックはしましたか? 冠詞の選択は最善を尽くしましたか? では、最終的に文章は次のようになります。

 

The National Center for University Entrance Examination held an English test the other day. The English test placed emphasis on reading comprehension this year again. Each question had a different degree of difficulty but the average mark this year is expected to be higher than last year.

 

 

基本文型を使って小文に分割する

 

例題 1:初級練習問題 24

 

「佐倉署は1月14日、窃盗の疑いで、市内に住む男を逮捕した。警察によると、男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽り、毎朝七時に「出勤」。主婦が買い物に出掛けて留守になる午後一時−同四時の間に空き巣に入り、午後七時には帰宅する生活を送っていた。」

 

「佐倉署は1月14日、窃盗の疑いで、市内に住む男を逮捕した。」という最初の文を分割してみましょう。分割するときに英語の基本文型をモデルにして、英文法の主語、動詞、目的語に当たるものは何かを調べます。つまり、日本文を小文に分割するときに、同時に日本語思考と英語思考を比べて、日本文の内容を英語思考の観点から分析します。

 

最初の文は次のような小文に分割できます。

 

(1)  佐倉署は男を逮捕した。

(2)  佐倉署はこの男を窃盗で疑った。

(3)  この男は市内に住む。

 

日本語の小文を英語の小文で表現する、が英作文の2番目の段階ですが、実は1番目の段階で日本文を小文に分割するときに、英語の基本文型を頭に置いて考えますから、1番目と2番目の段階はは密接に関連しています。

 

(1)は主語+動詞+目的語(SVO)の基本文型で表現できますね。佐倉署は佐倉警察署の意味ですから、the Sakura Police Stationです。

 

The Sakura Police Station arrested a man.

 

 次に(2)を英文で表現してみまししょう。「佐倉署はこの男を疑った」はSVOで表現できますね。

 

The Sakura Police Station suspected this man.

 

しかし、「窃盗で疑った」の「窃盗で」はどのように表現したらよいでしょうか。「疑う」を和英辞書で引くと「(人)が〜をしたのではないかと疑う」suspect A of ~という句があります。次にsuspectの用例を英英辞書で引いてみましょう。オンラインの英英辞書としてはCambridge Dictionaries On Line http://dictionary.cambridge.org/  が便利です。この辞書に次のような用例が載っています。

 

The police suspect him of carrying out two bomb attacks.

 

この用例を参考にして、(2)は次のように表現できます。

 

The Sakura Police Station suspected this man of theft.

 

of theft は上の文では副詞句ですが、「(人)が〜をしたのではないかと疑う」はsuspect A of ~と覚えておくと良いでしょう。

 

(4)  は主語+動詞の基本形で表現できますね。

 

The man lives in the city.

 

in the cityは副詞句です。in the city といってもどの町かわからないで、

 

The man lives in Sakura City. またはThe man lives in the City of Sakura.とすれば正確です。後で上の(1)、(2)、(3)を結合するときにthe citythe City of Sakuraと読者にわかるようなら、in the cityになります。

 

次に(1)、(2)、(3)の小文を連結してみましよう。

 

三つの小文を連結しないで、単に並べると次のようになります(1月14日を最初の小文に追加しました。)

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man. The Sakura Police Station suspected the man of theft. The man lives in the City of Sakura.

 

(2)の小文の中のthe Sakura Police Stationは(1)の小文に既出なのでthe policeと省略できます。

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man. The police suspected the man of theft. The man lives in the City of Sakura.

 

この文章は「佐倉署は1月14日、窃盗の疑いで、市内に住む男を逮捕した。」の内容を正確に簡略に英文で表現しています。これが英作文の第一段階です。必要に迫られて急いで正確に自分の考えたことや、日本文の内容を英文で表現するには、このような小文で構成される文章を作成するのが良いです。たとえば、会話でその場で考えたことを相手に正確に伝えるにはこのような文章の構成がとても役立ちます。

 

では、小文を連結すると、どういう利点があるのでしょうか?二つあります。小文と小文の内容を因果関係を明確に出来る、と 小文間の内容の重複を省略して文章を簡略にできる、です。

 

上の例では3番目の文の内容は1番目の文の中のa manの補足説明です。このような補足説明は内容的にあまり重要でないので、重複の省略の対象になります。小文と小文のつなげ方はいろいろあります。「プレイン・イングリッシュの小文のつなぎ方」をご覧ください。

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man. The man lives in the City of Sakura.

 

上の二つの小文では人称関係代名詞whoを使って、次のようにつなげます。

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man who lives in the City of Sakura.

 

in the City of Sakuraは文の前半にthe Sakura Police Stationとあるので、in the cityとしても読者にはどこの町かわかるでしょう。またa man who lives in the citya man living in the cityと動名詞を使ってもっと簡単にできます。

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man living in the City of Sakura. The police suspected the man of theft.

 

これで日本文の最初の文を英文で表現できました。日本文の内容を簡略に伝えていて良いとおもいます。さらに上の二つの文で、警察がどのような理由でこの男を逮捕したのかを密接に関連付けるには、次のような方法があります。

 

「警察がAをBの疑いで逮捕した。」という小文にします。基本文型はSVOですが、「〜の疑いで」というところが英語の副詞句の表現法がないか探してみます。このような副詞句を探すには英辞郎が便利です。オンラインで使用できます http://www.alc.co.jp/ 。この辞書は英文を日本文に翻訳した人たちが翻訳例を集めて辞書の形式にしたものなので、和英辞書として使うと便利です。「疑いで」を入力すると、「疑いで」の句が入ったに本文の翻訳例がたくさん出てきます。この中には、「〜を監禁した疑いで(人)を逮捕する」arrest someone on suspicion of confining ~という用例があります。

 

念のためにsuspicion の用例をEnglish Dictionaries On-Lineで調べてみると、次の用例が見つかりました。

 

"I'm arresting you on suspicion of illegally possessing drugs, " said the police officer.

 

練習問題にぴったりの用例ですね。

この用例を活用すると二つの文を次のようにつなげます。

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man living in the City of Sakura on suspicion of theft.

 

次は長い文です。

 

「警察によると、男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽り、毎朝七時に「出勤」。主婦が買い物に出掛けて留守になる午後一時−同四時の間に空き巣に入り、午後七時には帰宅する生活を送っていた。」

 

この長い文の内容を英文で表現するときに二つの方法があります。一つは文の要点だけを英文で表現する、もう一つは文の内容を総て英文で表現する、です。先ずは要点だけを英文で表現してみましょう。要点は、「男は毎日午後一時から七時まで空き巣をした。」「男は妻に看板屋で働いている、と嘘をついた。」になるでしょう。

 

「男は毎日午後一時から七時まで空き巣をした。」は「空き巣をする」という英語表現が和英辞書で見つからないですね。空き巣 a sneak thiefはありました。実はbreak into a houseという表現があります。ここでbreakは自動詞として使われいますが、break into Aは「〜に押し入る」という慣用句(窓ガラスや鍵を壊さないで、鍵をかけ忘れた裏口から進入した場合でも)なのでbreak intoを他動詞に見合うもの、と考えてよいでしょう。こうするとSVCの基本文型が使えます。

 

The man broke into houses every day between 1 pm and 7 pm.

 

「一時から七時まで」はfrom 1 pm to 7 pmとすると、「一時から七時まで」どこかの家に空き巣に入りっぱなしのような印象になるので、between 1 pm and 7 pm 「一時から七時までの間(あちこちで)」空き巣をした、がよいでしょう。一日に何軒も空き巣に入ったのでしょうから、broke into housesと複数を使います。

 

「男は妻に看板屋で働いている、と嘘をついた。」を英文で表現しましょう。原文には「〜と偽り、」とあります。この意味は「〜と偽装して、」ということですが、もっと簡単な「〜と嘘を言って」で言い換えましょう。この例のように、日本文の内容を英文で表現するときに、日本文のそのままの言い回しや単語を和英で引くより、先ず、もっと簡単な日常的な言い回しや単語に置き換えてから和英を引くと英文で表現しやすくなる場合が多いです。

 

lieを動詞として使うと、自動詞なのでlie to A about B「AにBのことについて嘘をつく」になります。The man lied to his wife about his job. He told her that he worked for a sing-making store. となります。lie を名詞として使えば、A tells B a lie 「AがBに嘘をつく」になります。The man told his wife a lie. He worked for a sing-making store. そして2番目の文を1番目のa lieの内容としてthat節を使ってつなげれば、The man told his wife a lie that he worked for a sing-making store.となります。

 

要約の英文は次のようになります。

 

The man broke into houses every day between 1 pm and 7 pm. But he told his wife a lie that he worked for a sign-making store.

 

文の前半の内容から、看板屋で働いているのは嘘、とわかっているので、上の文章からa lieは省略できます。

 

The man broke into houses every day between 1 pm and 7 pm. But he told his wife that he worked for a sign-making store.

 

上の2番目の文はSVOの基本文型ですね。

 

では長い文の内容を全部英文で表現してみましょう。

 

「警察によると、男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽り、毎朝七時に「出勤」。主婦が買い物に出掛けて留守になる午後一時−同四時の間に空き巣に入り、午後七時には帰宅する生活を送っていた。」

 

「警察によると、男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽り、」で「偽り、」は動詞の連用形で一度この前の部分の内容が終わり、次の内容に続いて行くことを示しています。日本語では、連用形を使って文を延々と続けることが出来ます。ですから、連用形の所で一度文を切り、小文にできます。

 

「警察によると、男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽った。」これは次の二つの小文に分割できます。

「警察は次のことを言った。」

「男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽った。」

 

 

「毎朝七時に出勤。」は英語の主語に当たるものを補足して次のような小文になります。

「男は毎朝七時に仕事に行った。」

 

「主婦が買い物に出掛けて留守になる午後一時−同四時の間に空き巣に入り、」は「入り、」が連用形ですから、ここで一度文を切ることができます。

 

「主婦が買い物に出掛けて留守になる午後一時−同四時の間」は「留守になる〜」は連体形で〜を修飾しています。連体形で文をつなげるのも日本語の特徴です。英語では修飾節がこれに対応します。

between 1 and 4 pm when housewives went shopping

 

しかし、日本語の連体形による修飾を必ず英語の修飾節で表現する必要はありません。日本語の連体形による修飾節は長いものがあり、独立の文にしたほうが良い場合が多いです。

 

二つの小文に分割すると、

「主婦は午後一時から四時の間に買い物に出かける。」

「男は午後一時から四時の間に空き巣に入った。」

になります。「買い物に出かけて家を留守にする。」で家を留守にする(誰か留守番がいる人もいるでしょうが)は省略できるでしょう。

 

最後の小文は「男は午後七時までに家に帰った。」とします。「生活を送っていた」は新しい情報がないおまけの句なので省略します。日本語にはこのような特に新しい情報を持っていない語句を挿入して文章を読みやすくする技法があります。英語でもこのような語法はありますが、内容を簡略に正確に読者に伝えるためのプレイン・イングリッシュでは必要ありません。

 

さて小文を列記してみましょう。

 

(1)「警察は次のことを言った。」

(2)「男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽った。」

(3)「男は毎朝七時に仕事に行った。」

(4)「主婦は午後一時から四時の間に買い物に出かける。」

(5)「男は午後一時から四時の間に空き巣に入った。」

(6)「男は午後七時までに家に帰った。」

 

基本文型を使って英文で表現すると次のようになります。

 

(1)  The police said this.

(2)  The man told his wife a lie. He worked for a sign-making store in the City of Funabashi.

(3)  Every morning he went to work at seven o’clock.

(4)  Housewives went shopping between 1 and 4 pm.

(5)  The man broke into houses between 1 and 4 pm.

(6)  The man came home by seven o’clock in the evening.

 

 英語の小文で go to do, go ~ing, break into a house, come homeは慣用句です。

 

次に英語の小文を連結しましょう。連結するときには日本文の順序にこだわる必要はありません。一番論理的で読者に内容がわかりやすい形に小文をつなぎましょう。

 

The police said that the man told his wife a lie that1 he worked for a sign-making store in the City of Funabashi. Every morning he went to work at seven o’clock and2 came home by seven o’clock in the evening. But in fact3 he broke into houses between 1 and 4 pm when4 housewives went shopping.

 

「警察によると、」この長い文の全体にかかっていますが、英文では最初の文に入れるだけで、後の文にもかかっていることが内容からわかります。

 

(2)の二つの小文をthat節でつなげます。

内容が時間の順序で何をしたかについてなのでandで並列につなげます。

 

内容が前の文と異なっているので「しかし本当は〜」と入れると文と文との内容のつながりが出来て効果的になります。

 

日本語の連体形修飾のところですが、この場合は時を示す修飾節when ~でつなげてよいでしょう。

 

ずいぶん長い説明になりましたが、日本文を英語の基本文型の視点から(英語思考の視点から)小文に分割して英語の小文で表現する。英語の小文を論理的に並べ、連結方法を考える、です。私たちはすでに高度の日本語能力を身につけているので、ふだん話している日本語、書いている日本語もとても複雑な内容と構造をもっています。ですから、この複雑な構造の日本語を単純な英語の基本文型で表現しなおす、ということがとても難しくなってしまいます。先ずは英語の基本文型を頭にたたきこむ必要があります。

 

では、基本文型を使った小文を連結しただけで、英語圏で通用する(これにはいろいろな解釈があるでしょうが、ここでは英語を母語とする教養有る人 ーこれも曖昧な表現ですがー が書く英文と同等な)英文が書けるようになるか、という疑問が出るでしょう。

 

私の答えは、プレイン・イングリッシュの文体による実務文に関しては(小説など感情表現を大切にする英文ではなく)「書けるようになる」です。プレイン・イングリッシュの特長については拙書をご覧ください。

 

例題 2:初級練習問題 141

 

日本郵政公社は、全国の郵便局のロビーに日本コカ・コーラなど飲料メーカー九社の清涼飲料水が買える自動販売機を設置する。3月3日に東京都内の郵便局に第一号を設置し、一年後には一万局近くに広がる見通しだ。

 

英語の基本文型、特に(主語+動詞+目的語)の文型を頭において、日本文を小文に分割しましょう。

 

日本郵政公社は、全国の郵便局のロビーに日本コカ・コーラなど飲料メーカー九社の清涼飲料水が買える自動販売機を設置する。

 

「日本郵政公社は(全国の郵便局のロビーに)自動販売機を設置する。」がこの文の要点ですね。(主語+動詞+目的語)の文型で表現できます。「日本郵政公社」がまだ載っていない和英辞書があるかもしれません。このような新しい固有名詞はアルクのホームページ(http://www.alc.co.jp/)にある無料の英辞郎で検索すると便利です。Japan Postと載っています。

 

Japan Post installs a vending machine at all post offices.

 

これが一番簡単な英文表現です。「設置する」というだけで、何時に設置を始めるかは言っていません。文章の後のほうに日時がでてくるので、このままでも良いでしょう。「設置することを計画している、設置しようとしている」と解釈すると、A plans to do B. という常套句が使えます。現在進行形を使うと、〜しようとしている、という感じが表現できます。また「全国の郵便局に」を強調するにはat every post office in the whole countryともできます。これらの表現を入れると、文が生き生きしますが、基本は上の簡単な表現です。

 

Japan Post is planning to install a vending machine at every post office in the whole country.

 

「日本コカ・コーラなど飲料メーカー九社の清涼飲料水が買える自動販売機」がまだ残っています。このような連体修飾節を使った内容のつなぎ方は日本語の実務文に多く使われています。日本語の連体修飾節は、英文では(1)独立の文にする、(2)関係代名詞を使って表現する、があります。一般的には、独立の文にしたほうが内容がわかりやすくなります。上の連体修飾節は実は二つの連体修飾が重なっています。「清涼飲料水が買える自動販売機」と「日本コカ・コーラなど飲料メーカー九社の清涼飲料水」です。

 

まずは「清涼飲料水が買える自動販売機」だけを考えましょう。「〈郵便局の〉客は(この自動販売機から)清涼飲料水を買うことが出来る」という内容ですが、自動販売機を主語にすると、「この自動販売機は清涼飲料水を売る。」と簡単になります。

 

The vending machine sells soft drink.

 

「日本コカ・コーラなど飲料メーカー九社の清涼飲料水」は「(日本コカ・コーラなどの)飲料メーカーが清涼飲料水を製造する。」または受動態にして「清涼飲料水は(日本コカ・コーラなどの)飲料メーカー九社によって製造される。」と表現できます。

 

Nine drink companies such as Japan Coca-Cola produce the soft drink.

The soft drink is produced by nine drink companies such as Japan Coca-Cola.

 

前の文では清涼飲料水は清涼飲料水一般をさす物質名詞ですから、冠詞は付きませんでした。上の文では郵便局の自動販売機で販売する特定の清涼飲料水ですから、定冠詞を付けます。

 

さてこれで次の三つの小文が出来ましたから、連結方法を考えましょう。

 

1.       Japan Post installs a vending machine at all post offices.

2.       The vending machine sells soft drink.

3.       Nine drink companies such as Japan Coca-Cola produce the soft drink.

(またはThe soft drink is produced by nine drink companies such as Japan Coca-Cola.

3では2soft drinkが出てくるのでThe soft drink is produced ~.の文のほうが2とのつながりがよさそうです。関係代名詞を使って、次のように出来ます。

 

The vending machine sells soft drink (that is produced) by (nine) drink companies such as Japan Coca-Cola.

 

上の文の括弧の中は省略できます。

 

The vending machine sells soft drink by nine companies such as Japan Coca-Cola.

 

これで日本語の最初の文が英文で表現できました。

 

Japan Post installs a vending machine at all post offices. The vending machine sells soft drink by nine companies such as Japan Coca-Cola.

 

 次に行きましょう。

 

「3月3日に東京都内の郵便局に第一号を設置し、一年後には一万局近くに広がる見通しだ。」

 

「日本郵政公社は最初の自動販売機を都内郵便局に3月3日に設置する。」

Japan Post is going to install the first vending machine at a post office in the Tokyo metropolitan area on March 3.

 

「設置する」とありますが、まだ未来のことなのでis going to install になります。日本語では未来形を使わずに現在形を使った内容から(3月3日)未来のことを示すことが多いので注意してください。

 

「一年後には一万局近くに広がる見通しだ。」はどうしたらよいでしょうか。「日本郵政公社は(一年以内に)自動販売機を(全国の)一万近くの郵便局に設置する予定だ。」とすると前の文と文型が同じになります。

Japan Post is planning to install the vending machine at close to 10,000 post offices nationwide in a year.

 

二つの文を並べるとJapan Post is going to install the first vending machine at a post office in the Tokyo metropolitan area on March 3. Japan Post is planning to install the vending machine at close to 10,000 post offices nationwide in a year. になります。主語が同じなので並列につなぐことができます。

 

Japan Post is going to install the first vending machine at a post office in the Tokyo metropolitan area on March 3 and is planning to install the vending machine at close to 10,000 post offices nationwide in a year.

 

is going to is planning toと動詞が違いますが、内容からis planning toで前者もよいので、次のように簡略化しましょう。

 

Japan Post is planning to install the first vending machine at a post office in the Tokyo metropolitan area on March 3 and at close to 10,000 post offices nationwide in a year.

 

文章全体としては次のようになりました。

 

Japan Post installs a vending machine at all post offices. The vending machine sells soft drink by nine companies such as Japan Coca-Cola. Japan Post is planning to install the first vending machine at a post office in the Tokyo metropolitan area on March 3 and at close to 10,000 post offices nationwide in a year.

 

英文で表現しようとすると、普段無意識に話したらり、書いたりしている日本語の構造がずいぶん複雑なものに見えますね。この「複雑」ということは、英語の構造から日本語の構造を見ると、ということで、日本語を母語とする私たちは日本語の構造を複雑とは思いません。同様に英語の構造を日本語の構造から見ると(たとえば英文和訳をするときに)複雑に見えますね。結局、日本語と英語の構造が大変異なるということでしょう。

 

 

3 英文の主語を決める

 

例題 1:初級練習問題 55

 

「夜間や日曜の診療に踏み切る医療機関ももっと増えていい。医療機関が集中する熊本市内でも、日曜診療を行うところは5%以下である。平日の昼間には受診が難しいサラリーマンも多く、新しい診療体制は患者の獲得につながる。」

 

日本文では英文の主語に当たるものが、読者が了解しているとみなして明示しない、既に前の文に既出なので省略する、述語の使い方で隠れた主語がわかる、などの理由で文の中に見当たらないことが多いです。英文では、主語+動詞+目的語の文型で「誰が何にどうする」が思考の原型ですから、日本文の内容を英文で表現するときには主語を決定しなくては話が先に進みません。上の練習問題を例にして、英文の主語の決め方を考えてみましょう。

 

例の文章全体の構成を見ると、最初の文が文章全体のキーセンテンス(文章の要約、文章の中で一番大切な意見)になっていて、後の文で具体的に内容を説明しています。英文でもキーセンテンスを文の最初に持ってくると内容がわかりやすくなりまから、英文の構成も日本文の構成にしたがってよいでしょう。

 

夜間や日曜の診療に踏み切る1医療機関2もっと増えていい。」

 

1は「医療機関」に掛かる連体修飾節ですね。先ずはこの修飾節を横に置いておいて、「医療機関はもっと増えていい。」を考えましょう。2の「も」はこの文章だけでは意味がはっきりしません。「(他の医療機関が増えることも勿論であるが)夜間診療をする医療機関も増えていい。」ということなのか、「(このようなことを読者が知っていることを前提にして)夜間診療をする医療機関も増えていい。」なのかわかりません。ここでは単に「夜間や日曜の診療に踏み切る医療機関がもっと増えていい。」と解釈します。

 

「医療機関がもっと増えていい」は主語+動詞+目的語の文型を使って言い直すと、「私たち」を主語にして、「私たちはもっと多くの医療機関を持つべきだ」と出来ます。

We should have more clinics and hospitals.

 

「〜が増えるべきだ」をWe should have more ~と表現するのは少し難しいですが、この英文表現は覚えておくと便利です。

 

「夜間や日曜の診療に踏み切る医療機関」は連体修飾節+名詞を、医療機関を主語にした英文で表現すると、Clinics and hospitals are open on Sunday and nighttime.になります。

 

We should have more clinics and hospitals. Clinics and hospitals are open on Sunday and nighttime.

 

日本文の連体修飾節をこの例では英文の関係代名詞節で表現できます。

We should have more clinics and hospitals that are open on Sunday and nighttime.

 

この英文を見ると、more clinics and hospitalsを主語にする、というアイディアが浮かびます。More clinics and hospitals should open on Sunday and nighttime. 「もっと多くの医療機関が日曜や夜間に開いているべきだ。」このように一度英文で表現したものを校訂してもっと簡潔な英文にすることが出来ます。この例を見ると元の日本文の連体修飾節の内容も含めて、英文表現を再構築すると簡潔な表現になることがわかります。

 

「医療機関が集中する熊本市内でも、日曜診療を行うところは5%以下である。」

 

先ずは二つの部分に分けて考えて見ます。「医療機関が集中する熊本市内でも」は「熊本市」を主語に選ぶと「熊本市は熊本県内で医療機関の高い集中率を持っている。」The City of Kumamoto has a high concentration of health institutions in the prefecture.と表現できます。

 

「日曜診療を行うところは5%以下である。」で隠れた主語は「医療機関」です。「5%以下の医療機関が日曜に開く」と言い換えれば(主語+動詞(be)補語)の基本文型で表現できます。既にclinics and hospitalsという言葉を使っているので、Less than 5% of clinics and hospitals are open on Sunday.

 

二つの英語の小文をbutでつなぐと、The City of Kumamoto has a high concentration of health institution in the province. But even here less than 5% of clinics and hospitals are open on Sunday.

 

「平日の昼間には受診が難しいサラリーマンも多く、新しい診療体制は患者の獲得につながる。」

 

この日本文も二つの部分に分けてから英文で表現します。「平日の昼間には受診が難しいサラリーマンも多く、」は「多くのサラリーマン」を主語にして「多くのサラリーマンは平日の昼間に診療所や病院に行けない。」と(主語+動詞+目的語)の文型に出来ます。

Many people working at an office cannot visit clinics or hospitals during the day.

 

サラリーマンは日本語なのでpeople working at an officeと表現しました。また「平日の昼間」は「オフィスで働いている人たち」を主語にしているので、during the dayだけで「平日の昼間」とわかるでしょう。

 

「新しい診療体制は患者の獲得につながる。」は「もし診療所や病院が日曜や夜間に開けば、診療所や病院はもっと多くの患者を獲得できる。」と言い換えます。この文の前半はclinics and hospitals are open on Sunday and nighttime. 後半はclinics and hospitals can get more patients.と基本文型で表現できます。二つの文の因果関係をOnceを使って明らかにしてつなぐとOnce clinics and hospitals open on Sunday and nighttime, they can get more patients.になります。

 

この例に見るように日本文の内容を英文で表現するときには、英文の主語をどのようにして決定するかがとても大事です。適切な主語を見つけられれば、英文表現は半分できたようなものです。

 

例題 2:初級練習問題 30

 

「小児科をなくす病院がふえている。厚生労働省の調べによると、小児科がある病院は、1990年の4,119から2000年には3,474に減少した。子どもの数が少なくなったこと、小児科医者がたりないことが主な原因である。」

 

「小児科をなくす病院がふえている。」

 

ごく普通の日本文ですが、英文で表現しようとすると考えてしまいますね。何故でしょう?英語の基本文型との対応がピンとこないからでしょう。「病院(の数が)増えている。」として〈主語+動詞〉の文型を使うとThe number of hospital is increasing.と表現できますが、すると「小児科をなくす〜」という連体形修飾節の説明をどうするか考えなくてはいけません。「〈病院は〉小児科を閉じる。」と「病院」を主語にすると、Hospitals close their pediatric department.という独立の文で表現できます。

 

The number of hospital is increasing. とHospitals close their pediatric department. は内容が関連しているので、ただ二つを並べただけでは内容が読者にうまく伝わりませんね。日本文の連体形修飾節は英文では関係詞(ここでは関係代名詞)を使って表現できることがあります。The number of hospitals that close their pediatric department is increasing.というように一つの文にして、一応内容の伝わる英文が出来ました。しかし、あまり良い英文とはいえません。that close their pediatric departmentというこの文で大切な情報が文の真ん中に挿入した形で入っているので、文が読み難い(内容が読者の頭にすっと入ってこない)からです。

 

英文で最も多く使う〈主語+動詞+目的語〉の文型で日本文の内容が表現できるかどうか、検討してみましょう。この文型は英文の文型の基本中の基本ですから、もしこの文型が使えれば、内容が読者に一番伝わりやすくなります。

 

ここで、覚えておくととても便利な英文の常套句を説明します。「〜をする〜が増えている。」という日本文はAn increasing number of ~ does ~.という形の英文で表現できます。直訳すれば「増えつつある〜が〜する。」で日本文にはない表現方法ですね。この常套句を使うと「(数が増えつつある)病院が小児科を閉じている。」という日本文に言い換えられます。すると「病院〈主語〉」が「小児科〈目的語〉」を「閉じる〈動詞〉」ですから、(主語+動詞+目的語)の基本文型で表現できますね。

 

An increasing number of hospitals are closing their pediatric department.という読みやすい英文になりました。

 

「厚生労働省の調べによると、小児科がある病院は、1990年の4,119から2000年には3,474に減少した。」

 

この文の要点は「(小児科のある)病院(の数)が減少した。」ですね。あとはおまけの説明です。The number of hospitals decreased. が基本の表現です。「小児科のある〜」は関係代名詞を使えば、The number of hospitals that had a pediatric department decreased.と表現できますが、主語と動詞の間に入る関係代名詞節は、文が読み難くなるのでなるべく避けるようにします。The number of hospitals with a pediatric department decreased.と簡単にします。「厚生労働省によると」は According to the Ministry of Health, Labor and Welfare でよいでしょう。日本の官庁の名前は長いものが多いですね。英辞郎に載っています。「1990年の4,119から2000年には3,474に」はfrom 4,110 in 1990 to 3,474 in 1990と表現します。これも良く使う表現ですから覚えておきましょう。これで上の日本文はAccording to the Ministry of Health, Labor and Welfare, the number of hospitals with a pediatric department decreased from 4,119 in 1990 to 3,474 in 2000..となります。

 

「子どもの数が少なくなったこと、小児科医者がたりないことが主な原因である。」

 

「主な原因」を主語にして「主な原因は子供の数が減少していることと小児科医の不足である。」と言い換えましょう。すると A is B. という文型が使えます。

 

The major reasons are a decreasing number of children and a shortage of pediatricians.

 

文章全体は次のようになります。

 

An increasing number of hospitals are closing their pediatric department. According to the Ministry of Health, Labor and Welfare, the number of hospitals with a pediatric department decreased from 4,119 in 1990 to 3,474 in 2000. The major reasons are a decreasing number of children and a shortage of pediatricians.

 

 

例題 3(初級練習問題 92)

 

「青森県十和田町は9月13日と14日に試験的に奥入瀬渓谷へのマイカー乗り入れ規制をおこなった。渓流沿いの環境保護と渋滞解消を目的にしたが、観光客におおむね好評であった。」

 

文章全体の構成は、最初の文で要点を述べ、次の文で内容を補足していますね。英文でも文章の最初に要点を述べるキーセンテンスを置くのが一般的なので、英文の構成も日本文の構成に従ってよいですね。

 

「青森県十和田町は9月13日と14日に試験的に奥入瀬渓谷へのマイカー乗り入れ規制をおこなった。」

 

動作の主体は「青森県十和田町」なので、これを英文の主語にしましょう。基本文型は〈主語+動詞+目的語〉を使うと要点は次のようになります。「青森県十和田町は奥入瀬渓谷へのマイカーの乗り入れを制限した。」The Town of Towada limited 〈奥入瀬渓谷へのマイカーの乗り入れ〉.と表現できます。乗り入れ規制は、多分マイカーによる観光客の禁止で地元の人のマイカーによる乗り入れは禁止しなかったのでしょうから、banではなくてlimitのほうがよいでしょう。

 

「奥入瀬渓谷へのマイカーの乗り入れ」は上の文型では名詞句・節で表現する必要があります。独立した文ではPassenger cars drive through the Oirase Valley. と表現できます。これを名詞節にするにはpassenger cars’ driving through the Oirase Valley (マイカーが奥入瀬渓谷をドライブすること)になります。これでもよいですが、The Town of Towada limited passenger cars’ driving through the Oirase Valley. とすると目的語の名詞節が複雑な印象になります。少し言い換えて(奥入瀬渓谷を通過するマイカーの数)the number of passenger cars driving through the Oirase Valleyとしましょう。The Town of Towada limited the number of passenger cars driving through the Oirase Valley. こうすると目的語で先ず目に入るのがthe number of passenger carsとなりdriving through the Oirase Valleyはその補足説明になるので、目的語の確認がやさしくなります。これに日時と「試験的に」を追加して、次の文にしましょう。

 

The Town of Towada limited experimentally the number of passenger cars driving through the Oirase Valley on September 13 and 14.

 

「渓流沿いの環境保護と渋滞解消を目的にしたが、観光客におおむね好評であった。」

 

この文には二つの内容、「渓流沿いの環境保護と渋滞解消を目的にした。」と「観光客におおむね好評であった。」があります。最初の内容は英文の主語を十和田町にすると、「十和田町は渓流沿いの環境保護と渋滞解消を目的にした。」と言い換えられます。「この交通規制によって」という補足があれば内容は一段と明瞭になりますが、前の文からの続きですから、この補足説明は無くてもよいでしょう。〈主語+動詞+目的語〉の形が使えそうですね。ここで「目的」で和英辞書を引いてみましょう。「〜することを目的にする」aim to do something, aim for something/doing somethingが見つかります。これで(主語+動詞+目的語)の変形が使えます。

 

The Town of Towada aimed at protecting the environment along the valley and eliminating traffic congestion in the valley.

 

「観光客にはおおむね好評であった。」の省略された主語は「マイカーの乗り入れ規制」ですね。「好評である」という英語表現を和英辞書で探しましょう。幾つかありますが、be well received, be favorably receivedがよいでしょう。The limitation was favorably received. と表現できます。「おおむね好評であった。」ので中には文句を言う人がいたのかもしれません。「おおむね」はin general, generallyと表現できます。The limitation was generally favorably received by tourists. とするとgenerally favorably と副詞が二つ続いて関係が曖昧になるのでfavorably の位置を考えて、In general, the limitation was favorably received by tourists. としましょう。

 

次に上の三つの小文を並べて関連を考えましょう。

 

The Town of Towada limited experimentally the number of passenger cars driving through the Oirase Valley on September 13 and 14. The Town of Towada aimed at protecting the environment along the valley and eliminating traffic congestion in the valley. In general, the limitation was favorably received by tourists.

 

最初の二つの小文は主語が同じなので、次のようにand でつなげてみましょう。

 

The Town of Towada limited experimentally the number of passenger cars driving through the Oirase Valley on September 13 and 14 and aimed at protecting the environment along the valley and eliminating traffic congestion in the valley. In general, the limitation was favorably received by tourists.

 

少しつながりが悪いと感じませんか。そう感じる理由は、最初の文は文章のキーセンテンスだったのに、それがand で説明の文とつながったためです。では次に2番目と3番目の小文のつながりを考えましょう。主語が異なるので、2番目の文の主語を「(マイカーの乗り入れ)規制」に変えてみましょう。

 

The limitation of passenger cars was aimed at protecting the environment alone the valley and elimination traffic congestion in the valley.と受動態で表現できます。こうすると3番目の小文の主語と同じになるので、2番目と3番目の小文がand で連結できます。文章全体は次のようになります。

 

The Town of Towada limited experimentally the number of passenger cars driving through the Oirase Valley on September 13 and 14. The limitation of passenger cars was aimed at protecting the environment along the valley and eliminating traffic congestion in the valley and, in general, favorably received by tourists.

 

 

4 連体形修飾節を英文表現で表現する

 

日本文では長い連体形修飾節を文の内容をつなげるために良く使います。既に、幾つかの例題で連体形修飾節の内容をどのように英文で表現するか説明しましたが、ここでもう一度まとめてみましょう。次のような方法があります。

 

1.            連体形修飾節を英文の関係代名詞節を使って表現する。

2.            連体形修飾節の内容を独立の英文で表現する。

3.            連体修飾節の内容を文章全体の中で言い直して表現する。

 

例題 1:初級練習問題 32

 

「神奈川県秦野市に住む天文家が発見した小惑星が、このほど国際天文学連合(IAU、本部・パリ)で正式に認定され、発見者の希望通り「秦野」と命名された。」

 

先ず内容の要点を考えましょう。日本文では「小惑星が国際天文学連合に認定された。」受動態表現が使われています。英語では一般的に動作の主体を主語にして表現します。「誰が何をした。」という能動態表現が基本になります。この例では国際天文学連合を主語にしましょう。

 

「このほど国際天文学連合(IAU, 本部・パリ)が小惑星を正式に認定した。」

Recently, the International Astronomical Union (IAU) in Paris officially recognized a new asteroid.

 

国際天文学連合の英語の略称IAUが日本文の中に記述してあります。この文章が長く、国際天文学連合が何回も文章の中に出てくるときには正式名称ではなくthe IAU, IAU, the Unionなどで代替したほうが文が簡潔になります。国際天文学連合は一般の読者には馴染みのない略称なのでthe Unionとするとよいと思います。(本部・パリ)は簡単にthe International Astronomical Union (IAU) in Parisでよいでしょう。

 

「国際天文学連合はこの惑星を秦野と命名した。」

The International Astronomical Union named the asteroid as “Hatano”.

 

上の二つの内容が日本文の要点ですね。

 

次に「神奈川県秦野市に住む天文家が発見した小惑星」という連体形修飾節の英文表現を阿考えましょう。この連体形修飾節は二重構造にになっていますね。「神奈川県秦野市に住む天文家」と「天文家が発見した小惑星」です。連体形修飾節の内容を独立の文として考え、小文に分割すると次のようになります。

 

「天文家が小惑星を発見した。」

An astronomer found a new asteroid.

 

「天文家はは神奈川県秦野市に住む。」

The astronomer lives in Hanano City, Kanagawa Prefecture.

 

上の二つの小文は関係代名詞でつなぐことが出来ます。

An astronomer who lived in Hanano City, Kanagawa Prefecture found a new asteroid.

 

連体形修飾節の英文表現の方法の一つは関係代名詞を使うことです。日本文の形に一番近い英文表現になります。修飾節が短いときは有効ですが、長くなると文の中に長い説明が入ってしまって、文全体として読み難くなります。関係代名詞は次のように省略できます。

 

An astronomer (living) in Hatano City, Kanagawa Prefecture found a new asteroid.

 

「秦野に住む天文家」のように「〜に住む」という時にはlivingは省略したほうが文が簡潔になります。

 

これで日本文の内容はほぼ英文で表現できましたが、発見者の希望通り秦野と〈命名した〉」という内容がまだ残っています。「発見者は惑星を秦野と命名することを国際天文学連合に提案した。」という小文に言い換えられます。

The discoverer of the asteroid proposed to name the asteroid as “Hatano” to the International Astronomical Union.

 

では英文の小文を並べてみましょう。

 

An astronomer (living) in Hatano City, Kanagawa Prefecture found a new asteroid. Recently, the International Astronomical Union (IAU) in Paris officially recognized a new asteroid. The International Astronomical Union named the asteroid as “Hatano”. The discoverer of the asteroid proposed to name the asteroid as “Hatano” to the International Astronomical Union.

 

文章のつなぎ方を考えて次のように校訂します。

 

Recently, an astronomer in Hatano City, Kanagawa Prefecture found a new asteroid. The International Astronomical Union (IAU) in Paris officially recognized the new asteroid and named the asteroid as “Hatano” as the discoverer had proposed.

 

「「神奈川県秦野市に住む天文家が発見した小惑星」という連体修飾節を関係代名詞を使って文に入れることも出来ます。

 

Recently, the International Astronomical Union (IAU) in Paris officially recognized a new asteroid that had been found by an astronomer in Hatano City, Kanagawa Prefecture and named the asteroid as “Hatano” as the discoverer had proposed.

 

関係代名詞を簡略にすると次のようになります。

 

Recently, the International Astronomical Union (IAU) in Paris officially recognized a new asteroid found by an astronomer in Hatano City, Kanagawa Prefecture and named the asteroid as “Hatano” as the discoverer had proposed.

 

 

例題 2:初級練習問題 34

 

「コンビニ大手のローソンは、はがきや封書などを投かんできる郵便ポストを全国の約七千七百店舗に設置。2月1日午前零時から一斉に受け付けを始めた。」

 

上の文章で「はがきや封書などを投かんできる郵便ポスト」が連体形修飾節です。先ずはこの連体形修飾節を横に置いておいて、残りの文章を小文に書き換えて見ましょう。

 

「コンベニ大手のローソンは郵便ポストを全国七千七百店舗全部に設置した。」

Lawson, a major convenience store chain, installed a mailbox at all of its 7,700 stores nationwide.

 

「ローソンのコンベニはは2月1日午前零時から一斉に郵便の受け付けを始めた。」

Lawson’s convenience stores all started receiving mail at midnight on January 31, 2003.

 

では、「はがきや封書などを投かんできる郵便ポスト」という連体形修飾節の英文表現を考えましょう。「お客はこの郵便ポストにはがきや封書を投函できる。」という文に出来ます。

Shoppers can post postcards and letters into this mailbox.

 

先ずはこの内容を英文の関係代名詞を使って英文に入れてみましょう。

Lawson, a major convenience store chain, installed a mailbox into which shoppers can post postcards and letters at all of its 7,700 stores nationwide.

 

文法的には正しい文ですが、「はがきや封書などを投かんできる郵便ポスト」というのは不思議ですね。「はがきや封書などを投かん出来ない郵便ポスト」が有るのでしょうか?「ローソンに立ち寄ってときにはがきや封書を投かんできて便利だ。」という意味ですね。Now shoppers can post postcards and letters into this mailbox at any of Lawson’s convenience stores. と言い換えて独立の文にするとよいでしょう。

 

文章全体は次のようになります。

 

Lawson, a major convenience store chain, installed a mailbox at all of its 7,700 stores nationwide and started receiving mail at midnight on January 31, 2003. Now shoppers can post postcards and letters into this mailbox at any of Lawson’s convenience stores.

 

例題 3:初級練習問題 54

 

1872年、日本で初めて開業した旧新橋停車場が復元され、再開発で高層ビルが立ち並ぶ東京都港区の旧汐留貨物駅跡地の一角に4月7日にお目見えした。」

 

短い文章ですが二つの長い連体形修飾節が入っているので、英文で内容を表現しようとすると、このままの形では難しいですね。このようなときには、内容を思い切って整理して言い換えてみましょう。

 

「旧新橋停車場の復元が完了した。」

「復元した建物は2002年4月7日に旧汐留貨物場で公開された。」

「新橋停車場は1872年に建てられた、そしてそれは日本で最初の鉄道駅であった。」

「現在復元された新橋停車場は高層ビルの中に立っている。」

「高層ビルが旧汐留貨物場に群がっている。」

 

The restoration of the original Shinbashi Station was completed.

 

「旧新橋停車場」はthe old Shinbashi Stationでもよいですが、こうすると「古くて痛んだ新橋停車場」を修理・復元した、という意味にも取れるのthe original Shinbashi Stationとしました。こうすれば、現在はもう無くなっていたものを復元した、ということがはっきりします。

 

The restored building opened to the public at the Shiodome freight yard on April 7, 2002.

 

The Shinbashi Station was built in 1872 and was the first railway station in Japan.

 

Now the restored Shinbashi Station stands amid high-rise buildings.

 

The high-rise buildings crowd the old Shinbashi freight yard.

 

小文を並べて、連結を考えて校訂すると文章全体は次のようになります。

 

On April 7, 2002, the restoration of the original Shinbashi Station was completed and opened to the public at the old Shiodome freight yard. The Shinbashi Station was built in 1872 and was the first railway station in Japan. Now the restored Shinbashi Station stands amid high-rise buildings that crowd the old Shiodome freight yard.

 

17 連体形修飾節の英文表現

 

日本文では長い連体形修飾節を文の内容をつなげるために良く使います。既に、幾つかの例題で連体形修飾節の内容をどのように英文で表現するか説明しましたが、ここでもう一度まとめてみましょう。次のような方法があります。

 

(1)  連体形修飾節を英文の関係代名詞節を使って表現する。

(2)  連体形修飾節の内容を独立の英文で表現する。

(3)  連体修飾節の内容を文章全体の中で言い直して表現する。

 

例題 1:初級練習問題 32

 

「神奈川県秦野市に住む天文家が発見した小惑星が、このほど国際天文学連合(IAU、本部・パリ)で正式に認定され、発見者の希望通り「秦野」と命名された。」

 

先ず内容の要点を考えましょう。日本文では「小惑星が国際天文学連合に認定された。」受動態表現が使われています。英語では一般的に動作の主体を主語にして表現します。「誰が何をした。」という能動態表現が基本になります。この例では国際天文学連合を主語にしましょう。

 

「このほど国際天文学連合(IAU, 本部・パリ)が小惑星を正式に認定した。」

Recently, the International Astronomical Union (IAU) in Paris officially recognized a new asteroid.

 

国際天文学連合の英語の略称IAUが日本文の中に記述してあります。この文章が長く、国際天文学連合が何回も文章の中に出てくるときには正式名称ではなくthe IAU, IAU, the Unionなどで代替したほうが文が簡潔になります。国際天文学連合は一般の読者には馴染みのない略称なのでthe Unionとするとよいと思います。(本部・パリ)は簡単にthe International Astronomical Union (IAU) in Parisでよいでしょう。

 

「国際天文学連合はこの惑星を秦野と命名した。」

The International Astronomical Union named the asteroid as “Hatano”.

 

上の二つの内容が日本文の要点ですね。

 

次に「神奈川県秦野市に住む天文家が発見した小惑星」という連体形修飾節の英文表現を阿考えましょう。この連体形修飾節は二重構造にになっていますね。「神奈川県秦野市に住む天文家」と「天文家が発見した小惑星」です。連体形修飾節の内容を独立の文として考え、小文に分割すると次のようになります。

 

「天文家が小惑星を発見した。」

An astronomer found a new asteroid.

 

「天文家はは神奈川県秦野市に住む。」

The astronomer lives in Hanano City, Kanagawa Prefecture.

 

上の二つの小文は関係代名詞でつなぐことが出来ます。

An astronomer who lived in Hanano City, Kanagawa Prefecture found a new asteroid.

 

連体形修飾節の英文表現の方法の一つは関係代名詞を使うことです。日本文の形に一番近い英文表現になります。修飾節が短いときは有効ですが、長くなると文の中に長い説明が入ってしまって、文全体として読み難くなります。関係代名詞は次のように省略できます。

 

An astronomer (living) in Hatano City, Kanagawa Prefecture found a new asteroid.

 

「秦野に住む天文家」のように「〜に住む」という時にはlivingは省略したほうが文が簡潔になります。

 

これで日本文の内容はほぼ英文で表現できましたが、発見者の希望通り秦野と〈命名した〉」という内容がまだ残っています。「発見者は惑星を秦野と命名することを国際天文学連合に提案した。」という小文に言い換えられます。

The discoverer of the asteroid proposed to name the asteroid as “Hatano” to the International Astronomical Union.

 

では英文の小文を並べてみましょう。

 

An astronomer (living) in Hatano City, Kanagawa Prefecture found a new asteroid. Recently, the International Astronomical Union (IAU) in Paris officially recognized a new asteroid. The International Astronomical Union named the asteroid as “Hatano”. The discoverer of the asteroid proposed to name the asteroid as “Hatano” to the International Astronomical Union.

 

文章のつなぎ方を考えて次のように校訂します。

 

Recently, an astronomer in Hatano City, Kanagawa Prefecture found a new asteroid. The International Astronomical Union (IAU) in Paris officially recognized the new asteroid and named the asteroid as “Hatano” as the discoverer had proposed.

 

「「神奈川県秦野市に住む天文家が発見した小惑星」という連体修飾節を関係代名詞を使って文に入れることも出来ます。

 

Recently, the International Astronomical Union (IAU) in Paris officially recognized a new asteroid that had been found by an astronomer in Hatano City, Kanagawa Prefecture and named the asteroid as “Hatano” as the discoverer had proposed.

 

関係代名詞を簡略にすると次のようになります。

 

Recently, the International Astronomical Union (IAU) in Paris officially recognized a new asteroid found by an astronomer in Hatano City, Kanagawa Prefecture and named the asteroid as “Hatano” as the discoverer had proposed.

 

 

例題 2:初級練習問題 34

 

「コンビニ大手のローソンは、はがきや封書などを投かんできる郵便ポストを全国の約七千七百店舗に設置。2月1日午前零時から一斉に受け付けを始めた。」

 

上の文章で「はがきや封書などを投かんできる郵便ポスト」が連体形修飾節です。先ずはこの連体形修飾節を横に置いておいて、残りの文章を小文に書き換えて見ましょう。

 

「コンベニ大手のローソンは郵便ポストを全国七千七百店舗全部に設置した。」

Lawson, a major convenience store chain, installed a mailbox at all of its 7,700 stores nationwide.

 

「ローソンのコンベニはは2月1日午前零時から一斉に郵便の受け付けを始めた。」

Lawson’s convenience stores all started receiving mail at midnight on January 31, 2003.

 

では、「はがきや封書などを投かんできる郵便ポスト」という連体形修飾節の英文表現を考えましょう。「お客はこの郵便ポストにはがきや封書を投函できる。」という文に出来ます。

Shoppers can post postcards and letters into this mailbox.

 

先ずはこの内容を英文の関係代名詞を使って英文に入れてみましょう。

Lawson, a major convenience store chain, installed a mailbox into which shoppers can post postcards and letters at all of its 7,700 stores nationwide.

 

文法的には正しい文ですが、「はがきや封書などを投かんできる郵便ポスト」というのは不思議ですね。「はがきや封書などを投かん出来ない郵便ポスト」が有るのでしょうか?「ローソンに立ち寄ってときにはがきや封書を投かんできて便利だ。」という意味ですね。Now shoppers can post postcards and letters into this mailbox at any of Lawson’s convenience stores. と言い換えて独立の文にするとよいでしょう。

 

文章全体は次のようになります。

 

Lawson, a major convenience store chain, installed a mailbox at all of its 7,700 stores nationwide and started receiving mail at midnight on January 31, 2003. Now shoppers can post postcards and letters into this mailbox at any of Lawson’s convenience stores.

 

例題 3:初級練習問題 54

 

1872年、日本で初めて開業した旧新橋停車場が復元され、再開発で高層ビルが立ち並ぶ東京都港区の旧汐留貨物駅跡地の一角に4月7日にお目見えした。」

 

短い文章ですが二つの長い連体形修飾節が入っているので、英文で内容を表現しようとすると、このままの形では難しいですね。このようなときには、内容を思い切って整理して言い換えてみましょう。

 

「旧新橋停車場の復元が完了した。」

「復元した建物は2002年4月7日に旧汐留貨物場で公開された。」

「新橋停車場は1872年に建てられた、そしてそれは日本で最初の鉄道駅であった。」

「現在復元された新橋停車場は高層ビルの中に立っている。」

「高層ビルが旧汐留貨物場に群がっている。」

 

The restoration of the original Shinbashi Station was completed.

 

「旧新橋停車場」はthe old Shinbashi Stationでもよいですが、こうすると「古くて痛んだ新橋停車場」を修理・復元した、という意味にも取れるのthe original Shinbashi Stationとしました。こうすれば、現在はもう無くなっていたものを復元した、ということがはっきりします。

 

The restored building opened to the public at the Shiodome freight yard on April 7, 2002.

 

The Shinbashi Station was built in 1872 and was the first railway station in Japan.

 

Now the restored Shinbashi Station stands amid high-rise buildings.

 

The high-rise buildings crowd the old Shinbashi freight yard.

 

小文を並べて、連結を考えて校訂すると文章全体は次のようになります。

 

On April 7, 2002, the restoration of the original Shinbashi Station was completed and opened to the public at the old Shiodome freight yard. The Shinbashi Station was built in 1872 and was the first railway station in Japan. Now the restored Shinbashi Station stands amid high-rise buildings that crowd the old Shiodome freight yard.