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10 日本文の内容を補足説明する

 

例題 1:初級練習問題 23

 

「寒風や霜にあたるほどに甘みがのるといわれる冬野菜。今年は例年よりも厳しい寒さが続き、とりわけおいしい白菜とホウレンソウが店頭に並んでいる。」

 

新聞のコラムなどに多い季節の雑感エッセイですね。和歌、俳句の伝統のある日本人の得意とする文章です。読んで内容はすっとわかりますが、さて英文で表現しようとすると難しい文章です。理由は、「霜にあたる」、「甘みがのる」、「店頭に並んでいる」といったこなれた日本語の言い回しを英文で表現することが難しいことにあります。「霜にあたる」は和英辞書の「霜」のところに「霜にあたる」があればよいのですが、この用例が入っていない辞書も多いでしょう。

 

このような時は、「霜にあたる」をもっと硬い表現で言い直してみます。「霜に露出する」、「霜にさらされる」などです。「さらす」の和英に 「〜を風雨にさらす、あてたままにする」expose A to the wind and rain という用例がありました。このように、日本語のこなれた表現には、硬い表現に言い直してから英文表現を見つける、という方法が有効です。

 

「甘みがのる」は「Aがもっと甘くなる。」A gets sweeter.に言い換えられます。しかし、野菜が甘くなる、というのは本当に砂糖の甘みのような甘さをさしているのでしょうか?白菜、ホウレンソウは甘みがおいしいのでしょうか?これは日本人の習慣、価値観に基づいた表現法です。英文の読者に想定している人たちは、野菜のうまさをどのように表現するのでしょうか?これはよほど詳しく調べないとわかりませんね。このような時は、客観的に表現するという方法があります。「もっと甘くなる」を「もっとおいしい味がする」A tastes better.というように表現します。

 

エッセイ風の日本文の内容を英文で表現するときには、もう一つ難しい点があります。エッセイ風日本文には「表現を省略して含みをもたせる」というテクニックが用いられます。

 

上の例題では「寒風や霜にあたるほどに甘みがのるといわれる冬野菜。」の体言止めもこのテクニックです。もっと一般的な日本文に言い直すと、「冬野菜は寒風や霜にあたるほど甘みがのるといわれている。」になります。このように「含みをもたせて省略」してあるところを補足します。もちろん英文にも「含みをもたせて省略する」テクニックはあります。この講座では「読者に内容を正確に伝える簡略な文体の実務文を書く」を目的にしているので、「含みを持たせて省略する」高級テクニックまではカバーしていません。

 

さて、例題を小文に分割しましょう。

 

「寒風や霜にあたるほどに甘みがのるといわれる冬野菜。」は次の二つの小文に分割します。

冬野菜は寒風や霜にさらされる。

冬野菜はもっとおいしい味がする。

 

「〜といわれる」は日本文でよく使われる婉曲表現ですが、書き手が、自分ではこのことが本当かどうか知らないが皆はそういっている、という意味の時は、It is said that ~, It is generally said that ~, They say that ~, We hear that ~, I am told that ~などと表現することに意味がありますが、ただの婉曲表現で特に意味のない時は、英文表現では省略します。

 

小文を英文で表現すると、次のようになります。

 

Winter vegetables are exposed to cold wind and frost.

 

A exposes B to C.「AはBをCにさらす。」という表現なので、能動態ではWe expose winter vegetables to cold wind and frost.となります。ここでは冬野菜を主語にして受動態で、「冬野菜が寒風や霜にさらされる」のほうが自然でしょう。

 

Winter vegetables taste better.

 

英語の比較級は比較するものを必要とします。この文章の内容からするとWinter vegetables taste better now than before.ですが、now than beforeが読者にわかっているときは省略できます。

 

上の二つの小文を連結します。因果関係を考えると次のようになります。

 

When winter vegetables are exposed to cold wind and frost, winter vegetables taste better.

 

文の後半を前半に移したほうが「冬野菜がおいしくなる」というメッセージが読者に効果的に伝わります。

 

Vegetables taste better when they are exposed to cold wind and frost.

 

日本文では「寒風や霜にあたるほどに甘みがのる。」とあるので「寒風や霜にあたればあたるほどどんどん甘くなる(霜枯れしなければ)」の意味でしょう。The longer winter vegetables are exposed to cold wind and frost, the better they taste.という表現もありますが、ここでは寒風や霜にさらされる時間が問題ではないので、上記のようでよいでしょう。

 

次に「今年は例年よりも厳しい寒さが続き、とりわけおいしい白菜とホウレンソウが店頭に並んでいる。」を分割します。

 

今年の冬は例年よりもっと寒い。

本当においしい白菜とホウレンソウが八百屋で手に入る。

 

「とりわけおいしい白菜とホウレンソウが店頭に並んでいる。」は上のようにいい直します。A is available at B.「AがBで手に入る。」の表現方法をつかいます。この表現方法が見つからないときは、「私たちは本当においしい白菜とホウレンソウを八百屋で見つけることが出来る。」We can find really good Chinese cabbages and spinach at grocery stores.としてもよいです。

 

上の小文を英文で表現すると、

 

This winter is colder than usual.

Really good Chinese cabbages and spinach are available at grocery stores.

 

になります。1番目は「今年の冬はいままでずっと例年より寒かった。」とすると

This winter has been colder than usual.となります。

 

二つの小文をand で並列につないでも、因果関係はわかります。

 

This winter has been colder than usual and really good Chinese cabbages and spinach are available at grocery stores.

 

「今年の冬は例年より寒かったから」ということを強調して、二つの文をつなげるにはasを使う従属節で次のします。

 

As this winter has been colder than usual, really good Chinese cabbages and spinach are available at grocery stores.

 

英文の前文は次のようになります。

 

Vegetables taste better when they are exposed to cold wind and frost. As this winter has been colder than usual, really good Chinese cabbages and spinach are available at grocery stores.

 

例題 2:初級練習問題 61

 

「学校の食事の時間はとても楽しみです。私は何からも縛られない自由な食事をしたいので、学校での食事は給食ではなく個人が自由に食材や量を選べる弁当が最も良いと思います。」

 

この練習問題は口語体で書かれていますね。口語体の文章は、英文で表現しようとすると、文語体(新聞記事の要約などの他の練習問題のように硬い文章)の文章よりも難しいです。日常生活では文語体で文を書くより、口語体で会話をするほうが多いのに不思議ですね。口語体は使い慣れた文体なので、いろいろな常套句や省略が入っているから、英文で内容を表現しようとすると難しくなります。勿論、英語にも口語体があります。しかし、日本語と同様に常套句や省略が多く使われているので、これらの常套句を覚えていないと口語体で表現できません。これらの常套句は状況に応じて無数にあるので覚えるのが大変です。それよりは文語体の英文で(あまり常套句は使わずに一般的な表現を使って)書いたほうが英作文はやさしくなります。上の練習問題も文語体で表現してみましょう。

 

「学校の食事の時間はとても楽しみです。」

 

「学校の食事の時間」が日本語の主語のようにみえますが、英文でこれを主語に選ぶと表現が難しくなります。「わたしは学校の昼食の時間が大好きだ。」と「わたし」を主語にしましょう。I love lunchtime at school. と表現できます。loveI love you.のように人間だけでなく食べ物や、趣味などにも「大好きです」という意味で使えます。「学校で」はat schoolとなりat the schoolのように冠詞はつきません。これは「勉強をしに行く学校」と言う意味で、後者のように冠詞が付くと「学校の建物」の意味になります。

 

「私は何からも縛られない自由な食事をしたいので、学校での食事は給食ではなく個人が自由に食材や量を選べる弁当が最も良いと思います。」

 

「私は何からも縛られない自由な食事をしたい。」というように分割してみましょう。「何からも縛られない自由な」が常套句ですね。「何からも縛られない自由な時間、生活」などのように使います。ではこの常套句はここで具体的にはどんな意味を持っているのでしょうか?一般的な表現ではどう言ったらよいでしょうか?学校の昼食のことですから、「私は(学校の)朝食に私の好きなものを食べたい。」でどうでしょうか。I want to eat A at school lunch.Aの所に「私の好きな食べ物」を入れればよいですね。my favorite meal, my favorite foodなどと表現できますが、もっと一般的なものを指すのにwhat I likeという便利な言い方があります。I want to eat what I like at school lunch.となります。

 

「学校での食事は給食ではなく個人が自由に食材や量を選べる弁当が最も良いと思います。」

この文の一番大切な情報は何でしょうか?「給食より弁当が良い」ですね。I like A better than B.またはI prefer A to B.という文型で表現できます。問題は「給食」と「弁当」です。和英辞書で引いて一番近いものは「給食する」provide lunch, supply lunch、「弁当を持ってくる」bring lunch from homeでしょう。「給食」はこの状況では「学校から支給された昼食を食べること」という意味の省略表現です。同様に「弁当」は「家から昼食を持ってくること」になります。to eat lunch provided by school,またはeating lunch provided by schoolto bring lunch from homeまたはbringing lunch from homeと表現できます。I prefer A to B.の文型を使ってみましょう。

 

I prefer bringing lunch from home to eating lunch provided by school.となります。

 

「個人が自由に食材や量を選べる弁当」がまだ残っていますね。「なぜなら、私は私の弁当に食材の種類と量を自由に選べるからです。」と説明をつけましょう。

 

Because I can freely choose the kind and amount of food for my lunch.

 

では英文の小文を並べて見ましょう。

 

I love lunchtime at school. I want to eat what I like at school lunch. I prefer bringing lunch from home to eating lunch provided by school. Because I can freely choose the kind and amount of food for my lunch.

 

日本文の内容は伝わりますが、小文と小文のつながりがギクシャクしていますね。つぎのようにしてスムースにしましょう。

 

I love lunchtime at school and I want to eat what I like at school lunch. So, I prefer bringing lunch from home to eating lunch provided by school. Because I can freely choose the kind and amount of food for my lunch.

 

例題 3:初級練習問題 51

 

「客を車いす利用者や歩行の困難な人に限った患者限定タクシーが、北海道内でじわりと増えてきた。規制緩和で事業に参入しやすくなった結果で、タクシー会社以外の異業種も新規開業の構えを見せている。」

 

最初の文の内容をしらべて、小文に分割しましょう。

 

客を車いす利用者や歩行の困難な人に限った患者限定タクシーが、北海道内でじわりと増えてきた。」

 

下線の部分が長い連体形修飾節ですね。独立した文にしたほうがよさそうなので、次のような二つの小文にしてみましょう。

 

1.       「北海道では患者限定タクシーがじわりと増えてきた。」

2.       「患者限定タクシーは歩行困難な人や車椅子を利用している人だけのためである。」

 

「北海道では患者限定タクシーがじわりと増えてきた。」

 

「患者限定タクシー」は、このままの和英辞書を引いても載っていないですね。「患者限定」も載っていません。「〈客を〉患者だけに限定したタクシー」と説明して、a taxi (limited) for patients onlyとしてもよいですが、このタクシーの説明が次の文にあるので、ここでは簡単な名詞句にしたいですね。「成人向け映画」という熟語が言葉の形式が似ていると思いつくと、adults only moviesという表現があるのに気づくのですが。この形式を使えば、patients only taxisになります。「じわりと増える」もこのままでは和英辞書に載っていませんね。「じわりと」を引くと、一番近いものが「じわじわ」gradually, slowlyでした。

 

「じわりと増える」は内容を考えて言い換えてみましょう。一番簡単にすれば、「北海道では患者限定タクシーの数が増えている。」The number of “Patients Only” taxis is increasing in Hokkaido.として「じわりと」を無視しても要点は読者に伝わりますね。「じわりと増える」を「ゆっくりと、しかし確実に増える」と言い換えるとincrease slowly but steadilyと表現できます。slowlyだけでは「じわり」の感触が出ませんね。

 

In Hokkaido, the number of “Patients Only” taxis is increasing slowly but steadily.

 

「患者限定タクシーは歩行困難な人や車椅子を利用している人だけのためである。」

 

基本文型は(主語+be動詞 +補語〈句〉)の形が使えます。A is only for B. という文型にして、Bのところが「歩行困難な人」と「車椅子を利用している人」になります。people who have difficulty in walkingpeople who are using a wheelchairと表現できます。

 

The “Patients Only” taxis are only for people who have difficulty in walking or people who are using a wheelchair.

 

この文は前の文の続きなのでthe “Patients Only” taxisの代わりにThese taxisとすると簡単になります。people who have difficulty in walking people with walking difficultypeople who are using a wheelchairpeople using a wheelchairと簡単に出来ます。

 

These taxis are only for people with walking difficulty or using a wheelchair.

 

「規制緩和で事業に参入しやすくなった結果で、タクシー会社以外の異業種も新規開業の構えを見せている。」

 

先ずは小文に分割しましょう。

 

「規制緩和で事業に参入しやすくなった結果で」は「これはタクシーを運営するための規制緩和の結果である。」と言い換えられます。「これは〜の結果である。」はThis is a result of ~という文型が使えます。「規制緩和」は辞書にはderegulationと載っています。regulation(規制をすること)に対してderegulation(規制を緩和すること)ですね。規制緩和をしすぎて、また新たな規制が必要になり再規制(re-regulation)のいう新語もあります。

 

This is a result of the deregulation of taxi services in Hokkaido.

 

「〈タクシーサービス〉事業に参入しやすくなった」という内容が省略されていますが、これは次の文の中に含まれています。タクシーサービスの規制緩和は都道府県の管轄なのでしょうか?もしそうなら上の文のようにthe deregulation of taxi services in Hokkaidoと北海道を入れておいたほうがよいでしょう。

 

「タクシー会社以外の異業種も新規開業の構えを見せている。」では「異業種」がわたしの持っている辞書には載っていません。内容から「タクシーサービス以外の会社」と言い換えます。「構えをみせる」は「構える」を引くと、come to the ready, brace for ~, get ready for ~などがあります。「構えを見せる」の「見せる」は構えるという動作を強調しているので、ここでは簡単なget ready forを使い、強調のために現在進行形を使いましょう。

 

「現在、タクシーサービス会社以外の会社が、これらの特別タクシーサービスの用意をしている。」と言い換えると次のように表現できます。

 

Now companies other than taxi services are getting ready for these special taxi services.

 

文章全体はつぎのようになりました。

 

In Hokkaido, the number of “Patients Only” taxis is increasing slowly but steadily. These taxis are only for people with walking difficulty or using a wheelchair. This is a result of the deregulation of taxi services in Hokkaido and now companies other than taxi services are getting ready for these special taxi services.

 

 

例題 4:初級練習問題 52

 

「札幌の働く女性の約六割は仕事にやりがいを感じているが、管理職を目指しているのは一割未満。北海道新聞が行った「働く女性のライフスタイル調査」で、こんな結果が出た。働く理由は「生計維持」など収入目的が上位を占め、職場はお金を稼ぐ場所と割り切って、無理をせず、ほどほどの生活を楽しもうとする姿がうかがえる。」

 

ごく普通の日本文ですが、新聞の事件の記事と較べると「くだけた文体」の感じがしますね。「仕事にやりがいを感じている」、「お金を稼ぐ場所と割り切る」、「無理をしない」、「程ほどの生活を楽しむ」、「〜の姿勢がうかがえる」などの日本語の常套句が多く使われているためです。日本語の常套句は日本人の文化的背景に深く関係していて、常套句を使う人は読者も同様な文化的背景を共有していること想定しています。この共通の文化的背景を想定しているので、常套句を文章や会話に使うと親しい感じが生まれます。英語の常套句も同様な性格をもっています。

 

常套句は文化的背景の強い言葉ですから、日本語の常套句にうまく対応する英語の常套句はなかなかありません。またよほど英語の常套句とその文化的背景を知っていなければ、日本語の常套句を英語の常套句で表現するのは難しいです。わたしは日本語の常套句を一般的な日本語表現に言い換えてから、一般的な英語で表現する、という方法を使っています。

 

さて、前置きが長くなりましたが、まずは英語の基本文型が使えるような小文分割から始めましょう。

 

「札幌の働く女性の約六割は仕事にやりがいを感じているが、管理職を目指しているのは一割未満。北海道新聞が行った「働く女性のライフスタイル調査」で、こんな結果が出た。」

 

「札幌の働く女性の約六割は仕事にやりがいを感じている。」では「やりがいを感じる」を英語で表現できればよいですね。和英辞書で「やりがい、やりがいを感じる」を引くと次のような表現が載っています。どれも常套句ではなく、一般的な英文表現になっています。

 

「やりがいがある」be worthwhile, give one a sense of satisfaction (研究社 新和英中辞典);「やりがいのある〜」worthwhile ~,「やりがいがある」prove worthwhile,「困難だがやりがいのある〜」challenging ~,「やりがいのあることをする」do something worthwhile(英辞郎)

 

辞書に載っている表現を使ってみましょう。

 

About sixty percent of working women in Sapporo think that their job gives them a sense of satisfaction.

About sixty percent of working women in Sapporo think that they have a worthwhile job.

About sixty percent of working women in Sapporo think that they are doing something worthwhile at their work place.

 

うえの三つのなかで一番目が日本文の表現に一番感じが近いようですね。このままでもよいですが、次のようにすると簡単になります。

 

About sixty percent of working women in Sapporo find their work satisfying.

 

「しかし、これらの女性の一割以下の人が管理職になることを目指している。」

 

日本文で「管理職を目指している人は一割以下である」となっています。直訳するとThose who aspire to become a manager are less than ten percent of them. となりますが、主語を「これらの女性の一割以下」にしたほうが内容がわかりやすくなります。

 

But less than ten percent of them aspire to become a manager.

 

「これらは北海道新聞がおこなった働く女性のライフスタイル調査の結果の一部である。」

 

These are some results from a lifestyle survey of working women by the Hokkaido Newspaper.

 

「働く理由は生計維持など収入目的が上位を占め、職場はお金を稼ぐ場所と割り切って、無理をせず、ほどほどの生活を楽しもうとする姿がうかがえる。」

 

英文の文章の構成としては「これらの結果ら、われわれは次のようなことを見る(わかる)」From these results, we can see that ~.としてthat節に内容を入れればよいですね。内容を三つの小文に分割して言い換えてみましょう。

 

「大部分の働く女性は職場をライフスタイルを支持するためにお金をもうける場所とみなしている。」と日本文の内容を簡単に言い換えてみましょう。日本文の内容を英文で表現するときには、日本文の大切な情報が英文でも表現してあるかが重要で、日本文の構成を英文で再構成する必要はありません。

 

Most working women regard their working place as just a place to earn money to support their lifestyle.

 

「(仕事で)無理をしない」は内容を補足して「働く女性は仕事に全力を注ぎたいとはおもわない。」と言い換えてみましょう。

 

Working women do not feel like putting all their energy into their work.

 

「ほどほどの生活をする」も内容を補足して「働く女性はむしろ適度の収入で居心地のよいライフスタイルを楽しみたいと思っている。」と言い換えるとわかりやすくなります。

 

Working women rather want to enjoy their snug lifestyle with a moderate income.

 

小文を並べてみましょう。

 

About sixty percent of working women in Sapporo find their work satisfying. But less than ten percent of them aspire to become a manager. These are some results from a lifestyle survey of working women by the Hokkaido Newspaper. Most working women regard their working place as just a place to earn money to support their lifestyle. Working women do not feel like putting all their energy into their work. Working women rather want to enjoy their snug lifestyle with a moderate income.

 

文章全体の構成は上のままでよいですね。These are some results ~. が文章の真ん中にありますが、この文の前の文が調査の要約、後ろが詳しい説明になっているので、この位置でよいでしょう。文と文のつながりをよくすると、つぎのようになります。

 

About sixty percent of working women in Sapporo find their work satisfying yet less than ten percent of them aspire to become a manager. These are some results from a lifestyle survey of working women by the Hokkaido Newspaper. Most working women regard their working place as just a place to earn money to support their lifestyle and do not feel like putting all their energy into their work. They rather want to enjoy their snug lifestyle with a moderate income.

 

 

例題 5:初級練習問題 105

 

「10月10日午後8時40分ごろ、東京都武蔵野市のJR中央線の踏切で、高架工事で幅が広がったため乗用車が渡りきれず電車が緊急停止した。」

 

日本文はごく普通のニュース記事ですが、英文で表現しようとすると何を主語にしたら良いか戸惑いますね。「10月10日午後8時40分ごろ、東京都武蔵野市のJR中央線の踏切で、」は日時と場所なので英文の中では副詞句で表現できます。すると、残りの「高架工事で幅が広がったため乗用車が渡りきれず電車が緊急停止した。」の主語+動詞関係を調べてみましょう。

 

1.       踏み切りの幅が(高架工事の間)長くなった。

2.       乗用車が踏み切りを(時間内に)渡れなかった。

3.       踏切内に)乗用車がいた。

4.       電車が緊急停車した。

 

先ずは上の四つの小文に分割してみます。1は「長くなった」と日本語ではひとりでにそうなったような表現ですが、英語では「長くさせられた」と受動態になりますね。高架工事を主語にして、「高架工事が踏み切りの幅を(一時的に)長くした。」という小文にすることもできます。

 

「乗用車が渡りきれずに」は「乗用車が(時間内に)踏切を渡れなかった。」ということを省略して表現したものですね。このように小文に分割するときには、省略されている内容を補足して小文を作ると、英文で表現することがやさしくなります。

 

3は日本文では読者にわかるものとして省略されていますが、小文に分割するときには入れる必要があります。

 

4はこの日本文のキーセンテンスになりますね。

 

では小文を英文で表現しましょう。

 

1.       「高架」を英辞郎で引くと、「高架高速道路」an elevated highway、「高架鉄道駅」an elevated rail stationなどの用例が見つかります。この日本文では「高架鉄道線路」の意味ですから、an elevated rail trackにしましょう。受動態の小文を使って、The railway crossing was made longer during the construction of an elevated rail track.と英文で表現できます。

 

2.       A passenger car could not cross the railway crossing in time. (主語+動詞+目的語)で表現できます。

 

3.       There was a passenger car in the railway crossing. これがこのように表現になります。There is/are A.の文型は五つの基本文型には入っていませんが、よく使う文型ですね。

 

4.       「電車が緊急停止した。」は「電車が急に止まった。」The train stopped suddenly.でもよいですが、電車がなにかの理由で急に止まってしまった、というように取れるので、The train made a sudden stop.として「電車(の運転手)が緊急停車をした、とします。

 

では四つの英語の小文を並べて、小文間の連絡、省略を考えましょう。このときに日時、場所の情報も入れます。

 

The railway crossing was made longer during the construction of an elevated rail track.

A passenger car could not cross the railway crossing in time.

There was a passenger car in the railway crossing.

 

At about 8:40 am on October 10, a train made a sudden stop at a level railway crossing of JR’s Chuo Line in Musashino City, Tokyo.

 

この順序のままでは因果関係がはっきりしませんね。論理的に並べ替えてみましょう。

 

There was a passenger car in the railway crossing.

At about 8:40 am on October 10, a train made a sudden stop at a level railway crossing of JR’s Chuo Line in Musashino City, Tokyo.

The railway crossing was made longer during the construction of an elevated rail track.

A passenger car could not cross the railway crossing in time.

 

次に小文間の連絡方法を考えましょう。

 

At about 8:40 am on October 10, a train made a sudden stop at a level1 railway crossing of JR’s Chuo Line in Musashino City, Tokyo because2 there was a passenger car in the crossing3. The passenger car could not cross the crossing in time because4 the crossing was made longer during the construction of an elevated rail track.

 

1.       踏切には平地で車と電車の通るところが同じなものa level railway crossingと車の通るところが高架になっているものan elevated railway crossingがあるのでここでは最初のほうにしました。単にa railway crossingでも文章の内容からわかります。

 

2.       理由の従属節にして内容の関連をはっきりします。

 

3.       すでにa level railway crossingと文の中に出ているので、2回目からはthe crossingと省略できます。

 

4.       ここも理由の従属節で連結できます。

 

この例題のように、日本文の内容を英文で表現するときには、日本文では読者にわかるものとして省略されている内容を補足する必要があります。次のような順序になります。

 

日本文

内容を補足して小文に分割

英語の小文で表現

英語の小文を論理的に連結

重複した表現を省略。

 

補足+省略はいわば「内容を足してから引く」ことになりますが、日本文と英文では省略するものが異なるので、このような順序になります。日本文には省略されているのに英文では補足しないといけないものは何か、日本文では書いてあるのに英文では省略するものは何か、を英作文の経験を通して学んでいくことが、日本語思考と英語思考の勉強になります。

 

 

例題 6:初級練習問題 72

 

「金沢市の金沢仏壇商工業協同組合が、仏壇と神棚を組み合わせた回転式のミニ仏壇「からくり仏壇」を完成させた。用途に応じて回転させ、一台で二つの機能を果たすことがで きる。」

 

「仏壇商工業協同組合」や「からくり仏壇」など、和英辞書を引いてもそのままの形では見つからないような日本語のでてくる文を英文で表現する工夫を考えて見ましょう。

 

先ずは小文分割から始めます。

 

「金沢市の金沢仏壇商工業協同組合がミニ仏壇、からくり仏壇、を開発した。」

 

原文には「完成させた」とあり、A completes B.「AがBを完成した。」という文型が使えますが、completeというと前からこの仕事をしていて、やっと完成した、というかんじになります。そのとおりなのでしょうが、読者はこの経緯を知らないので、A develops B.

AがBを開発した、のほうが一般的な表現でしょう。

 

「仏壇」はa Buddhist alterと和英辞書にありますね。金沢仏壇商工業協同組合」をグーグル検索するとホームページがありますが、英語名称は無いようです。からくり仏壇の写真もありますが、大きさなどはわかりません。「金沢仏壇商工業協同組合」は「仏壇を製造して販売するための共同組合」のようですね。共同出資した共同組合は a cooperativeといいますね。the Kanazawa Buddhist Alter Manufactures’ Cooperative, the Buddhist Alter Manufactures’ Cooperative of Kanazawa, the Cooperative of Buddhist Alter Manufacturers in Kanazawaなどと表現できます。さてどれにするかですが、他の業種の商工業協同組合がどのような英語名称を持っているか知っていれば、それらと似たような表現が選べます。ここではthe Kanazawa Buddhist Alter Manufactures’ Cooperativeが適切なようです。

 

「ミニ仏壇、からくり仏壇」はどうしましょうか。ミニはミニチュア、miniatureからきていますが、miniatureは手のひらに載るような大きさという感じがあります。しかし、からくり仏壇はもっと大きなもののようです。普通の仏壇に較べると小さい、という意味でsmall-sizedと表現してみましょう。

 

「からくり」は複雑なしかけをほどこした人目を驚かすような細工でからくり人形、からくり時計などがありますね。「からくり仏壇」は商品名のようです。”Karakuri Alter,” a small-sized Buddhist alterとすれば商品名も入っていて正確は英語表現でしょう。ただこれだけではKarakuriの内容がなんだかわからないので “Karakuri Alter,” a small-sized mechanical Buddhist alterとするとわかりやすくなります。

 

The Kanazawa Buddhist Alter Manufactures’ Cooperative in Kanazawa has developed “Karakuri Alter,” a small-sized mechanical Buddhist alter.

 

次にこのからくり仏壇の説明をしましょう。原文の構成を離れて、一番簡単にこの仏壇の機能を書いてみましょう。回転式なので片面が仏壇、片面が神棚になっていて、機械で回転すると裏表が変わるようですね。つぎのような小文を工夫します。

 

「この仏壇は片面に仏壇を持ち、他面に神棚を持つ。」

「それぞれの面は機械的に回転することができる。」

「それぞれの面が、必要とされるときに、表に表れる。」

 

This alter has a Buddhist alter on one side and a Japanese Shinto alter on the other side.

Each side can be mechanically rotated.

Each side can appear on the front side when it is needed.

 

2番目の小文はWe can mechanically rotate each side.の能動態で表現できますが、次の小文と関係で受動態にします。すると、2,3番目の小文を次のように連結できます。

 

Each side can be mechanically rotated to appear on the front side when it is needed.

 

能動態で表現すれば、We can mechanically rotate each side to appear on the front side when we need it.となります。

 

小文を並べて文章を作ると次のようになります。

 

The Kanazawa Buddhist Alter Manufactures’ Cooperative in Kanazawa has developed “Karakuri Alter,” a small-sized mechanical Buddhist alter. This alter has a Buddhist alter on one side and a Japanese Shinto alter on the other side. Each side can be mechanically rotated to appear on the front side when it is needed.

 

和英辞書に出ていないような言葉の組み合わせは、言い換えて適当な英語表現をみつけたり、内容を説明して英語で表現します。

 

例題 7 中級練習問題 12

「外国人の目を気にする日本人」

 

先日、知人のカナダ人と話していたら、「日本人はなぜ外国人の目をそんなに気にするのか」という質問が出た。東京で仕事をして日本人の日々の生活などを見ている人たちだが、不思議に思うことがあるという。

 

日本人は、周囲を海に囲まれて大陸とかけ離れ、人の交流も少ない島国という環境で過ごしてきた。だから、世界の中で、自分たちがどこにいるのかを確認したい気持ちが他の国の人たちより一層強い。さらに、孤立することを恐れているのであろう。

 

このような口語体の文章は英文で表現しようとすると、文語体の文章より難しいですね。「目を気にする」というような日本語の常套句を英文でどのように表現するか、「人の交流も少ない島国」というような簡略化された表現を英文でどのように補足説明するか、などの問題があるからです。

 

では文章の見出しから始めましょう。中級練習問題には見出しがついています。見出しは文章の文章の内容を一目でわかるようにして、かつ読者に文章を読みたくなるようにする役目があるので大切です。「外国人の目を気にする日本人」は体言止めの文です。日本文の見出しには体言止めの文は簡潔な表現になるので良く使われます。この見出しの構成は連体形修飾節が使われています。「(他人の)目を気にする」は私の持っている和英辞書にはこのままの形で載っていません。「〜が気になる、〜を気にする」be conscious of ~という一般的な表現が使えます。

 

「目」を含む日本語の常套句はたくさんあります。「目を疑う」cannot believe my eyes, be surprised of ~ 「目を奪う」captivate「目をかける」look after, take care of 「目を注ぐ」watchなどあります。英語の常套句でもan eye, eyesの入ったものもあります。日本語の常套句の形のままで和英辞書に載っていれば、英語表現がわかりますが、もし載っていないばあいは、もっと一般的な日本語表現に言い換えてから和英辞書を引くとよいでしょう。

 

体言止めの日本文を英文の関係代名詞を使って表現すると、Japanese People who are conscious of foreign opinions.となります。しかし、これでは外国人の目を気にする日本人と気にしない日本人がいるようで、見出しの主旨と違ってきます。それと英語の見出しは (主語+動詞+目的語)の基本文型が一番わかりやすいです。Japanese People Are Conscious of Foreign Opinions.とするのがよいでしょう。

 

「日本人」はthe Japanese peopleが一番フォーマルの表現です。Japanese people, the Japaneseと表現もできます。もっと省略してJapaneseというだけの表現もみかけますが、Japaneseは本来形容詞なので、やはりJapanese people またはthe Japaneseと表現するのがよいでしょう。アメリカ人の場合、Americansと形容詞にsをつけてひょうげんすることもありますが、Japanesesとは言いませんね。

 

先日、知人のカナダ人と話していたら、「日本人はなぜ外国人の目をそんなに気にするのか」という質問が出た。

 

引用句がながいので、英文でもそのまま直接引用を使いましょう。残りは「先日、知人のカナダ人と話していたら、〜という質問が出た。」は「先日、私のカナダ人の友人と話していたときに、彼は「〜」のように言った。」When I was talking with my Canadian friend the other day, he said, “~.”とすると日本語の構成と似ています。もっと簡単に言い換えて、「先日、私のカナダ人の友人が私に「〜」と質問した。」The other day, my Canadian friend asked me, “~.”と表現できます。この文ではThe other dayを文の初めに置いて、My Canadian friend ~と唐突な感じになるのを避けます。

 

「日本人はなぜそんなに外国人の意見をきにするのか?」

“Why are Japanese people so conscious of foreign opinions?”

 

二つの小文を組み合わせるとつぎのようになります。

The other day, may Canadian friend asked me, “Why are Japanese people so conscious of foreign opinions?”

 

「東京で仕事をして日本人の日々の生活などを見ている人たちだが、不思議に思うことがあるという。」

 

これは「彼は 〜と言った。」の間接引用ですね。この文を良く読んでみると「人達だが」と複数になっています。先日、書き手がカナダ人の友人数人と話しているときに、そのうちの一人が「日本人はなぜそんなに外国人の意見をきにするのか?」という質問をして、次にそこにいたカナダ人全員が東京で仕事をしている人達でみなこのことを不思議のおもっている、という状況のようです。この単数と複数を正確に表現するには、When I was talking with my Canadian friends, one of them said, “~.” となるでしょう。

 

すると「東京で仕事をして〜」の所も「これらのカナダ人たちは〜」と複数形になります。 次のような小文に分割、補足できます。

 

「これらのカナダ人は東京で仕事をし続けており、日本人がどのように生活しているのか細かく観察してきた。」

「しかし未だに、彼らは何故日本人が外国人の意見に特別な感情を抱くか、不思議におもう。」

 

These Canadians have been working in Tokyo and watched closely how Japanese people live.

Yet they still wonder why Japanese people have such special feelings towards foreign opinions.

 

「〜がなぜなのか不思議に思う」はwonder why ~ .という表現があります。

 

上の二つの小文は内容の連関が強いので、並列につないで一つの文にします。

 

These Canadians have been working in Tokyo and watched closely how Japanese people live, yet they still wonder why Japanese people have such special feelings towards foreign opinions.

 

「日本人は、周囲を海に囲まれて大陸とかけ離れ、人の交流も少ない島国という環境で過ごしてきた。だから、世界の中で、自分たちがどこにいるのかを確認したい気持ちが他の国の人たちより一層強い。さらに、孤立することを恐れているのであろう。」

 

これはこの文章を書いた人の上記の質問に対する答えです。事実の記述と書き手の意見が混じっている注意してください。まず「日本人は、周囲を海に囲まれて大陸とかけ離れ、人の交流も少ない島国という環境で過ごしてきた。」は事実の記述です。次のように性分に分割しましょう。

 

「日本人は幾つかの島に住んできた。」

「これらの島は大洋で大陸から分離されている。」

「この結果の一つは、日本人は外国人との交流がほとんど無かった。」

 

Japanese people have lived on the islands.

These islands are separated from continents by the oceans.

As a result, Japanese people have few exchanges with foreigners.

 

この三つの小文を並べて簡略にしてみましょう。

 

Japanese people have lived on the islands.(that These islands are) separated from continents by the oceans. As a result, Japanese people have few exchanges with foreigners.

 

「だから、世界の中で、自分たちがどこにいるのかを確認したい気持ちが他の国の人たちより一層強い。さらに、孤立することを恐れているのであろう。」

 

これは書き手の意見ですね。小文に分割しましょう。

 

「だから、日本人は自分たちが世界のどこにいるか、(他の国の人達よりももっと強く)確認したと欲している、と私は思う。」

 

「欲している」とは耳慣れない言い方ですが、want to do ~wantにあたる日本語表現として使いました。この文の要点は「日本人は(主語)自分たちが世界のどこにいるか(目的語)確認する(動詞)」です。「自分たちが世界のどこにいるか」は極東アジアという答えではなく、世界の中で日本人がどういう立場にいるか、where Japanese people stand in the worldということですから、これを目的節にすると、次のようになります。

 

Therefore, I think that Japanese people want to know where they stand in the world much stronger than people in other countries.

 

「さらに、かれはは世界のほかの国々から孤立することを恐れている。」

孤立する、はI get isolated. と受動態で使います。Moreover, Japanese people are afraid that they get isolated from the rest of the world. 世界のほかの国々から、はfrom the rest of the worldという便利な常套句があります。これも書き手の意見ですが、前の文と続きとして、とくにI think, I believeなどは入れなくてもよいでしょう。

 

文章全体は次のようになります。

 

The other day, may Canadian friend asked me, “Why are Japanese people so conscious of foreign opinions?” These Canadians have been working in Tokyo and watched closely how Japanese people live, yet they still wonder why Japanese people have such special feelings towards foreign opinions.

 

Japanese people have lived on the islands separated from continents by the oceans. As a result, Japanese people have few exchanges with foreigners. Therefore, I think that Japanese people want to know where they stand in the world much stronger than people in other countries. Moreover, Japanese people are afraid that they get isolated from the rest of the world.